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もえもえ マーメイド・ママレード  第10話



  
                                          



【第10話】



液体の噴出は数秒続き、そして止まった。
 
「こりゃ参ったな~……」

車山は苦笑いを浮かべながら、濡れた顔を手で拭った。
周囲の男たちは唖然としている。
 
「車山さん、おしっこをぶっ掛けられて、よくそんなに平然としてられますね」
「おしっこじゃないって。これは潮だよ。山下君は『潮吹き』って聞いたないか?」
「ああ、そういえば以前AVで観た観た!男優が女優のアソコに指を挿し込んで激しく擦りまくると、まるでクジラみたいにジャ~って液体が飛び出してたことが。あれのことですか?」
「そうそう、それそれ。男性がいくらがんばっても出るか出ないかは女性によって様々なんだけど、もえもえ先生は潮吹きOKって訳だね」

呆然としているもえもえに宮本はにやにやと笑いながら尋ねた。

「先生、気持ちよかった?」
「そんなこと……」

もえもえは顔を赤らめて言葉を濁した。

「もう許してくれませんか……」
「先生、許すも何もまだこれからだよ。今のは前座みたいなもので」

車山は冷たく言い放った。

「さあ、急ごう、時間が無くなるよ。もっともっと先生に気持ち良くなってもらいたいと思う人~」
「は~い!」
「賛成~」
「俺たちで先生をイカしちゃおうよ~!」

山下に首筋を吸われ、宮本に乳房を揉まれ、山下に太股を撫でられ、そして車山に秘孔を穿られたもえもえが撃沈するのに多くの時間を必要としなかった。
性感帯4か所を同時に攻められて感じない女性は先ずいないだろう。
それでなくても感じやすい体質のもえもえのことだ。
感じたくなくても、無理やり感じさせられてしまう。
四方から伸びる狼たちの指と舌。
たちまち、もえもえは身体を弓なりに反らしながら、悲鳴にも似た嬌声を奏でた。

「いやぁ~~~~~!やめてぇ~~~~~!」
「先生、あんまり大声を出さないでくれよ。警備員が飛んできたらどうするんだい」

宮本は気が気ではないようで、もえもえの声を荒げるのをたしなめた。
それでももえもえの耳には届いていないようだ。

「もう許してぇ~~~~~!お願い~~~~~!」

山下がもえもえの耳を舐めるような近さでささやいた。

「先生、ここはどうかな?」

案の定、山下の唇はもえもえの首筋から耳を舌でなぞり、耳たぶをかぷりと咥えた。そして舌先で舐め始めた。

(ペチョペチョペチョ……)

「きゃっ!そこはだめぇ~……」
「へ~、先生、ここすごく感じるんだ。じゃあ、もっとしゃぶってやるよ」

(ペロペロペロペロ……チュパチュパチュパチュパ……)

「ひぃ~~~!変になりそう!やめてぇ~~~~~!」

「ははははは~、先生、山下君に耳攻撃にメロメロじゃないか。さて、ぼちぼち先生もお待ちかねの本番と行こうか?」

クンニに余念がなかった車山が行為を中断させて、凌辱劇終幕を告げるチェッカーフラッグを振った。
待ってましたとばかりにうなずく宮本と野崎。

「でも車山さん、こんな水の中でアレできるんですかね?」

自信なさそうな表情で野崎がぽつりと漏らした。

「ははははは~、心配ご無用~」

車山は自信たっぷりに答えた。

「みんな、すまないが手を放してくれないか?」
「手を放したら、先生逃げちゃわないかな?泳いで逃げられたら俺たち全然追いつかないと思うんだけど」
「大丈夫だよ。先生は絶対に逃げないよ。もしこの場から逃げたらどうなるか……それは先生が一番よく知ってるんだから。だよね?筑後もえもえ先生……」

車山は念を押すように、わざと名前の頭に苗字をつけて丁寧に呼んだ。

「……」

車山以外の3人の男たちは少しだけもえもえから遠ざかり、その直後に正面から車山がもえもえに挑みかかった。

「いやっ!」

強引に唇を奪おうとする車山に、もえもえは成すすべもなく唇を許してしまった。
車山はもえもえの肩に手を廻し、濃厚なキスを繰り返す。
周囲の男たちは呆然とその光景を眺めていた。

車山はもえもえの前に立ち両手を水中に沈めた。
一体何を始めるつもりだろうか。
そう思った矢先、突然もえもえの上体が水上に浮かび上がった。

「!?」
「……??」

車山がもえもえの腰に手を回し抱え上げたようだ。
もえもえはあまりの突然のことで、何をされるのか分からず不安を隠し切れない。
もえもえは車山の頭をはねのけ逃れようと試みたが、それもつかの間、次の瞬間もえもえの口から悲鳴が聞こえた。

「だめっ!車山さん!いやぁ~~~~~~~~~~!!」

車山が動くたびに同じリズムでもえもえの身体が上下に揺れる。
そしてふたりの附近に泡沫が浮かびあがる。
 
水中なので何が起こっているのかよく分からないが、宮本は何か察知したのかやたらニヤニヤしている。

「さすがに車山さんだね。いきなり先生を『駅弁』で攻めるとはすごいな~」
「え、これが駅弁?へえ~」

山下が目を丸くしている。

「水中で下半身がよく見えないけど、これが『駅弁』ファックっていうヤツですか?オレ、AVでしか見たことがないけど、なるほどこれがね~、ふ~む」

山下は生まれて初めて目の当たりにする体位『駅弁』を、目を皿のようにして見つめていた。






 





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