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性教育  第1話

  • カテゴリ:性教育


  
                                          



【第1話】



観音山高校に通う愛川未来(2年生・17才)は、1学期の期末試験が終わる頃、夏休みに特別授業があることを知らされた。
それは保健の授業の一環で、2年生男女を対象にクラス単位で「性教育」の授業が行なわれるというものであった。
テーマは『命の尊さと性』と壮大な命題が掲げられていて、講師には石崎良摩(28才)という保健体育の教師が務めることになっていた。夏休み中に登校しなければならない煩わしさはあったが、生徒達にとって内容が興味深いものだけに、内心楽しみにしている生徒も多かった。
未来もその内のひとりといってよかった。

特別授業のある朝、バスが交通渋滞に巻き込まれ、予定より到着が遅れてしまった。
バス停から駆け足で学校に向かったが、教室に着いた時は既に授業開始時刻を10分過ぎていた。

「すみません、先生。バスが渋滞で遅れてしまい遅刻しました」
「おお、愛川、来たか。よし、いいから席に着け」
「はい・・・」

みんなの視線を避けるように、未来はそっと席に着いた。

石崎は未来が席に着くのを見て、演台の前に立った。

「ゴホンッ。みんな、今日は夏休み中ご苦労様。では今から保健の特別授業を行なう。学校側は『命の尊さと性』などと大層なお題目を掲げているが、私はあまり小難しい授業にするつもりはない。それにたった2時間でこんなでかいテーマを説明できるわけがないとも思っている。
性教育のテーマといえば、一般的に、『性器』『性交』『ジェンダー』『家族』『多様なセクシュアリティ』『2次性徴』『恋愛との関連性』『性感染症』『商品化』『性暴力・性的虐待』などと挙げればキリがないくらい沢山ある。時間の都合もあるので、今日はその中から、みんなが最も興味を持っている『性器』と『性交』だけに絞り込んで授業を進めていきたいと思う」

石崎がそう述べると、男子生徒を中心に拍手喝采が巻き起こった。
また、女子生徒達のほとんどが照れ臭そうにクスクスと笑っていた。
高校2年生ともなれば、男女とも性経験のある者、ない者、まちまちであり、反応もまた様々といえた。

石崎の言葉が続いた。

「今日の授業内容をしっかりと理解するために、ぜひとも必要なものがある」
「・・・?」
「・・・・・・??」
「先生、必要なものって何ですか?」

「生きた教材だ」
「えっ・・・?」
「生きた教材?」
「生きた教材って、もしかしてナマの人間のこと!?」
「きゃあ~~~!いやだぁ~~~!」
「先生、エッチぃ~~~!」
「静粛に」

(シーン)

「医学書のイラストをコピーして配布することも考えたが、それでは臨場感がなく理解しにくい。その点実物は最も分かりやすく最高の教材といえる。学習するうえでこれほど適した教材はない」
「それはそうかも知れませんが、誰が一体そんな教材になるんですか?」
「お前たちの中から女子1名立候補してもらいたい」
「きゃぁ~~~!恥ずかしい~~~!」
「やだぁ~~~!立候補なんて絶対無理です!」
「男はいいのですか?」
「お前やりたいか?」
「いいえ、遠慮しておきます」
「そうか。男性の身体の構造は女性よりも単純なのでイラストでも十分に事足りる。だから教材は女子だけで良い」
「はぁ・・・そうなんですか」
「男の教材もあったらすごいことになると思ったのに~!」
「ははははは~!本当だ~!」
「わははははは~~~!」
「静粛に」

(シーン)

「で、女子は誰が教材になるのですか?」
「ふうむ。そうだなあ・・・よし、教材は愛川になってもらおうか」

「ええっ!!う、うそっ!?」

未来は突然石崎から名指しされて仰天してしまった。

「遅刻したバツだ」
「そ、そんなあ~~~~~!!それはあんまりです~!!遅刻はしましたけど朝寝坊とかじゃありません!クルマの渋滞でバスが遅れたから遅刻したんです!!」
「愛川はそう言っているが、みんなはどう思う?よし、ひとつここは民主的に決めることにしよう」






 





この作品は、愛と官能の美学 Shyrock様から投稿していただきました。
尚、著作権は、愛と官能の美学 Shyrock様に属しております。
無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。


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性教育  第2話

  • カテゴリ:性教育


  
                                          



【第2話】



石崎は未来を教材にすることを、自分だけの判断ではなく生徒たちの意志でもって決定したことにしようとした。
そうすれば、後々トラブルが発生した場合も、教師としての自分の責任が多少は軽減されると考えたのだ。教室内の最高責任者が教師である限り、生徒に責任転換できるなどと言うことは先ずあり得ないことなのだが、この時点では石崎はそう考えたのだった。
いずれにしても未来としては、大変な迷惑であることには変わりがなかった。

「ここは私だけの判断だけではなく、教材を選ぶのはみんなであることをよく認識してもらいたい。愛川を教材にするかどうかは多数決で決めたい」

未来は当然異議を唱えた。

「多数決だなんてそんなぁ。先生、本人の意思をもっと尊重してください!」
「お前は黙ってろ」
「そ、そんなぁ」

石崎は未来の言葉を遮って言葉を続けた。

「では今から多数決をとる。愛川が教材モデルになることが相応しいと思う者は手を挙げてください」

石崎がそう述べると、1人の女子生徒が激しく抗議をした。

「先生、そんなの酷いです!本人が嫌がっているじゃないですか!未来を教材にするなんて絶対にやめてください!」

石崎に反発したのは、未来の大の親友である吉山理美であった。
未来には理美ともうひとり利代子という親友がいる。
利代子はたまたま今日は欠席しているが、もしここにいれば、理美と同様に未来救済に乗り出していただろう。

「ん?なんだ?吉山か。これはあくまで授業であり、授業に教材は当然必要となってくる。より分かりやすく説明するために愛川に協力してもらおうとしているだけだ。しかも、みんなの総意で決めようとしている。反対する者が多いようなら、取り止めにしようと思ってる。それでもダメだと言うのかね?君は」

その時、理美の斜め後に座っている播磨と言う男子生徒が理美に罵声を飛ばした。
播磨は停学を2度までも喰らうほどのワルであったが、不思議なことに石崎に対しては至って従順であった。

「やい!理美っ!お前黙ってろよ!先生のやり方に文句垂れるんだったら、お前が代わりに教材になったらどうだ!?」
「そ、そんな・・・」

播磨はクラスに3人の子分を従えていた。
そのうちのひとりは矢野と言い、成績もよくなかなか口も達者であった。
当然のように播磨の援護に廻ってきた。

「俺達にとっては性教育も大事な勉強だ。それを石崎先生がみんなにより分かりやすく説明しようとしているんだから、俺達も協力しなければいけないと思うんだ。友達の未来を守ろうとしている理美の気持ちも分からないではないが、もっとクラス全体のことを考えて発言すべきだと思うよ」

矢野はまことしやかに全員にアピールするかのように周囲をグルリと見回しながら大きな声で語った。

もうひとり播磨の彼女という噂の女子生徒岸本リエが、未来と理美に攻撃を仕掛けてきた。

「こうすれば?未来と理美でジャンケンして負けた方がやればいいのよ」

この言葉に未来は顔を紅潮させて反論した。

「理美を巻き込まないでよ!これは私の問題なんだから・・・」

未来は理美を庇ったが、逆にそれが播磨を煽る結果となってしまった。

「おお~おお~!優しいね~!おい、未来!そこまで腹を決めているんだったら、多数決なんてしないでお前が教材になれ!早くパンツを脱げ!」
「はははははは~~~!」
「わっはっはっはっは~!」
「まぁ、いやだわ」

教室内は笑い声に包まれた。
石崎は播磨を叱った。

「播磨、暴言は慎め。こんなことで議論していても時間が経つだけだ。みんな夏休みにわざわざ登校したんだから時間は有意義に使わなくてはならない。では今から、多数決を採ることにする。愛川が教材になることに賛成の人、手を挙げて」







 





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性教育  第3話

  • カテゴリ:性教育


  
                                          



【第3話】



教室内に緊張感が漂った。

未来が見回すと約半数の生徒が挙手をしている。
微妙な状況だ。

「1、2,3・・・4、5・・・6・・・7・・・」

石崎は端から順に数えた。
未来のクラスは31名で構成されている。
賛成者が16名以上いれば過半数を超え可決してしまう。
未来自身も挙手した生徒数を無言で数えていた。

「13、14、15・・・16・・・17・・・ふむ、賛成は17名だな」

未来は愕然とした。
播磨と彼の仲間達が賛成に回ることはおおよそ予測されたが、まさか他にもこれほどの賛成者がいるとは。
日頃、未来に対して友人のように振る舞い接していた生徒達も、『未来=教材』に賛成してしまったのだ。
非情の雨が激しく降り注ぎ、未来は呆然と立ち尽くしていた。

教室内は騒然としている。
結果は分かりきっていたが石崎は採決を続けた。

「反対の人、手を挙げて」

当然先程より挙手の数は少ない。

「1、2、3、4・・・12名か。」

「では引続いて態度保留と言う人、手を挙げて。・・・2名か」

石崎は結果をノートに記録しているのか、教壇でボールペンを走らせた。

「賛成17名、反対12名、保留2名。多数決の結果、愛川未来さんが教材モデルに決定した」

教室内でどよめきが起こった。
播磨に至ってはおどけて手まで叩いている。

「よ~っ!未来ちゃん~やったね~!がんばってね~!」

未来は顔を紅潮させて、口惜しそうに唇を噛みしめていた。
その時、すすり泣く声が未来の耳に入った。
それは理美であった。

「酷いわ・・・あんまりだわ・・・未来ちゃんが可哀想過ぎるわ・・・」

岸本リエが一瞥を投げかけ理美を非難した。

「多数決で決まったんだからさぁ、後からつべこべ言うのはやめてもらいたいわ!」

石崎はリエを制して授業の開始を告げた。

「どちらも言い合いはやめなさい。授業が遅れるから。では、愛川さん、教壇まで来なさい」

未来は重い鎖で繋がれたような足取りで教壇へと歩いていった。
教壇までのわずかな距離も、未来にとっては13階段を登るようなものであった。
教師や生徒達の前で恥部を晒すことは、耐え難い屈辱であり、未来にとっては死ぬほど辛いことであった。
身体中の血液がすべて脳に集まったのではと錯覚するほど、顔がほてり、身体の震えが止まらなかった。
教壇までたどり着くと、石崎の残酷な言葉が待ち受けていた。

「では今から女性器について講義をする。愛川さん、下半身に着けている物は全部脱ぎなさい」

未来がもじもじしていると追い討ちを掛けるかのように、石崎の催促が耳に飛び込んできた。

「さあ、早く」
「はぃ・・・」

未来は消え入りそうな小さな声で辛うじて返事をした。







 





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性教育 第4話

  • カテゴリ:性教育


  
                                          



【第4話】



「誰でもいいので、そうだな、男子生徒がいいかな?2人ほど来てちょっと手伝ってくれないか」
「はい~」
「はい!}

直ぐに返事をしたのは先程の播磨だった。
石崎にはやたら媚びている感がある。
播磨の舎弟も播磨のあとに続いた。

石崎はふたりに教壇を横へ移動させ、生徒たちが使用している机2脚を、教壇があった場所に置くよう指示をした。

未来を教材とするために教壇は少し位置が高過ぎるのと、それに教壇はいささか不安定で未来が乗ると転倒する惧れがあった。

播磨たちはまるで事前に申し合わせをしていたかのように、直ぐに2脚の机を手際よく並べ終えた。

「ごくろう」

石崎は事務的な口調で、未来にスカートと下着をすべて脱ぐよう言いつけた。
未来は俯いたままモジモジとしていた。
早速石崎が催促をする。

「早くしなさい」
「はい・・・」

返事はしたものの、なかなか行動に移らない。
石崎は痺れを切らせて再び催促をした。

「時間が無いんだ。早くしなさい」
「はい・・・先生・・・でも・・・」
「なんだね」
「ここで脱ぐのですか」
「ここで脱ぐのかって言ったって、他に脱ぐところは無いだろう?ここで脱ぎなさい。」
「・・・・・・」

未来は生徒たちと目を合わさないようあえて視線を逸らし、ゆっくりとスカートのホックを外した。
かなり顔がほてるのか、未来は顔を真っ赤に紅潮させていた。

(私は教材なんだ。これも学習の一環なんだ・・・)

未来はそう自分に言い聞かせた。
そうでもしなければ、皆の見ている前で衣類を脱ぐことなどとても出来そうもない。
男子生徒だけではなく女性生徒までが、息を凝らして興味深げにその様子を見つめている。
理美は未来の惨めな光景に思わず涙ぐんだが、他の生徒たちは気にもとめず未来の脱衣場面に釘付けになっていた。

生徒たちが一瞬息を潜め教室内に静寂が訪れた。
そのため未来の身体から離れていくスカートのきぬ擦れの音さえ聞こえてきた。
下に着けていたショーツは真っ白でシンプルな木綿だった。
未来が持つ品格とその清楚な身なりが、いっそう生徒たちの興味を誘った。
いや、未来に最も注目していたのは教師の石崎だったかも知れない。
その石崎は未来に対し続けてショーツも取るよう促した。

まさに『まな板の鯉』とは、今置かれている未来のことを言うのであろう。
未来は小さくため息をつき、ゆっくりとショーツを下ろした。







 





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性教育 第5話

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【第5話】



生徒たちは息を潜めて成りゆきを見守っている。
未来の肌からショーツが離れた時、一瞬どよめきが起こった。
手で隠そうとはしているが、隠し切れず指の隙間から黒い翳りがチラチラと見え隠れしている。

「手はのけなさい」

残酷な言葉が未来を突き放す。
威圧に屈した未来は手をゆっくりとのけた。
生徒たちの目に未来の黒い翳りが飛び込んできた。
頬を染めてうつむいている未来に、石崎の冷徹な言葉が飛んだ。

「机に上がりなさい」
「・・・・・・」

未来はおずおずと机に近づいた。
半べそをかき今にも泣き出しそうになっている。
出来るだけ足を開かないように注意しながら、机に尻を着きゆっくりと卓上に登った。
生徒たちへは目を逸らし、身体も正面を向かず横向きのままだった。

またしても石崎の非情な言葉が飛んだ。

「横を向いたままじゃ授業にならないよ。身体を皆のいる方へ向けなさい」
「は・・・はい・・・」
「体育座りで座りなさい」
「はい・・・」

未来は石崎の指示どおり、尻を机に着け折りたたんだ足を両腕で抱え込んだ。
足をたたんでいるため、すべての生徒から恥ずかしい箇所を覗かれることはなかったが、斜めにいる生徒からは膝の隙間から白い下着が覗けて見えていた。
播磨とその仲間に至っては、わざわざ立ち上がって覗き込み、卑猥な言葉をつぶやいた。

未来に恥辱の命令がなされた。

「では今から女性器について説明をするので、愛川、足を開きなさい」
「・・・」

未来は膝を揃えたままなかなか体育座りを崩そうとしない。

「さあ、早くしなさい」

石崎の冷徹な催促が飛ぶ。
未来は顔を真っ赤に紅潮させ、ゆっくりと膝を開き始めた。
生徒たちは固唾を飲んで見守っている。

膝を約45度開いた頃、未来は膝の動きを止めてしまった。

「先生・・・もう・・・もう無理です・・・」
「何を言ってるんだ。しっかりと開きなさい!」

石崎は未来の中断を許さなかった。
未来は俯いたままゆっくりと膝を開いていった。

(あぁ・・・恥ずかしい・・・皆に見られてるのに・・・)

未来は激しい羞恥に襲われながら身を震わせた。
まもなく黒い繁みが衆目に浴びせられた。
少なめの繁みでは秘所を隠す効果は乏しく、くっきりと縦に割れた女の印が生徒たちの目に飛び込んだ。
生徒たちは唖然としている。
一部の男子生徒は食入るように見つめている。
数多の視線を浴びた未来は、恥ずかしさから身体の震えが止まらなかった。

石崎が指し棒を取り出し説明を開始した。
いよいよ性教育授業の幕が開いた。
指し棒が性器に近づけられた。

「一口に女性器と言っても大きくは外性器と内性器に分類させる。外性器は外から見える部分を言い、内性器は子宮のように外からは見えない部分を言う。今日は外性器について説明をしたいと思う。え~、愛川、もっと皆が見やすいように股間をもっと前に突き出しなさい」

M字開脚のポーズをとるだけでかなり恥ずかしいのに、さらに恥辱のポーズをとるよう要求された未来は愕然とした。

(そんな格好、とてもできないわ・・・)

ためらっていると今度は男子生徒から催促が飛んできた。







 





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