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バイブで絶頂 その2






















(四十八)


八月 二十三日 土曜日 午後十時  吉竹 舞衣
   


「わくわくしますねぇ。ゾクゾクしますねぇ。
女の子が苦しみ耐え忍ぶ姿は、最高のショータイムですからねぇ。
さあ、もっといい声で鳴いてください」

女性を虐めて嬉しいなんて、ほんと最低な男。
死んでも付き合いたくないタイプ。
正義感の強い有里だったら、速攻で必殺パンチが飛び出しているかもしれない。

私は、おぞましい苦痛から逃れようと左右に頭を振った。
でも、心はこの苦痛から現実逃避しようとしている。

「まだ辛いですかぁ?
もうそろそろ、おま○こが熱くなってきませんかぁ?
刺激が足りないなら、いくらでも協力しますよぉ……ほらぁ」

ヴイィンッ、ヴイィンッ、ヴイィンッ、ヴイィンッ……

「くっぅぅぅぅぅぅぅっ、とめてっ、バイブをとめてっ……はぅぅ、う、動きが……速く……なってるぅッ……?!」

緩慢だったモーターの音が鋭くて早くなって、それがお腹の中から響いてる。
それと呼応するように、膣の中でバイブが激しく暴れてる。

さっきよりも強くくねって……強く振動して……
デリケートな壁を揺らして……それが奥まで伝わって……
そうしたら、ジワーッと熱いものが湧いてきちゃう。

感じてる……?!
こんな情けないことをされて、私、感じてるの……?!

「おやぁ、気がついたみたいですねぇ。
先程から、舞衣さんの内腿がヒクヒクと痙攣していますよ。
もっと快感が欲しいってねぇ」

「……う、うそ……です。はぁっ、私……き、キモチよくなんて……んっぅぅぅっ」

でも、嘘をついたのは私の方……
あそこが切ないくらいに熱くなって、意識していないと甘い声が漏れ出てしまう。

「もっともっと、気持ちよくなりましょうねぇ。
さあ、本当のセックスみたいに抜き差ししてあげましょうねぇ」

「ああぁんっ、いッ、イヤぁぁぁっ! ヤメテェッ、さ、さわらないでぇッ! バイブさわらないで! ……はぁっんッ、イイ……」

必死で声をつないだのに……
バイブに触れないでって、お願いしたのに……

私は甘い吐息を洩らしながら快感に腰を震わせていた。
目の前で毒々しいバイブが出たり入ったりしている。

私のあそこがにゅるにゅるって恥ずかしい音を立てながら、なんなくそれを飲み込み、いやらしい液と一緒に吐き出している。

「ああぁぁっん、んんんッ……ふぅっん、い、いやぁぁぁぁんッ……わ、私……」

バイブに突かれて、快感がわーって拡がって……
バイブが引き抜かれて、切なくて焦れったい感情がすーっと拡がって……
私……バイブの快感の虜になってる……?

信じられないよ。舞衣って、さっきまで処女だったのに……
あそこの中にいるのは、男のアレじゃなくて温もりのない機械なのに……

舞衣は、本当はエッチが好きなのかもしれない。
だって、機械にあそこを玩具にされて気持ちいいんだから……

「どうですかぁ? 指で慰めるより全然気持ちいいでしょう?」

私は口を半開きにしたまま、うんうんと頷いた。
だって本当のことだから……
もうこの人の前でうそを付けないと思ったから……

「では、そろそろイッちゃってください!
私に舞衣さんが絶頂する姿を見せてください!」

「んんッむぅっ、ひっぃいいぃぃぃッ! く、クリトリスは……はぁぁぁぁぁっ、だめぇぇぇぇぇッ!」

副島は、枝分かれした青色の突起を割れ目の先端にグッと押し付けた。
細かくて激しい震動が敏感な突起をビリビリと刺激する。

ただでさえ感じやすいのに。
オナニーのときも、そーぉっと触れるのに。
こんな強いことされたら、私……舞衣……イカされちゃう……!

クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ……

「はうぅっ、き、気持ちいい……気持ちいいのぉっ、はぁぁあああっんッ……」

もっと快感が欲しいの。
もっともっと気持ちよくなりたいの。
そう思うと、両手が勝手に乳房を揉み始めた。おっぱいを刺激し始めた。
手触りのいいモチモチとした肌に指が食い込んで沈んで、ひたすらこね回してる。

胸から電気が流れて、膣からもクリトリスからも激しく電気が流れてる。

もう、なにがなんだか分からないの。
ただひとつだけ、気持ちいいってことを除いて……

私は、乳房を下から押し上げて同時に乳首をこすった。
オッパイがものすごく気持ちよくて、上半身がガタガタ震えた。

下半身も気持ちよくしたくて腰を思いっきり突き出した。

バイブが膣の奥まで突き刺さる。
振動が奥の扉を叩いてる。
枝分かれした突起が堅くなったクリトリスを押し潰して、全身の力が抜けていく。

気持ちいいよ。こんなに気持ちいいなんて……
そして頭の中が白く染まっちゃった。

「はぁああああああぁぁぁっ、いいぃぃッ、いいぃのぉっ! イクゥッ、イッちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ……!!」

あごを仰け反らして頭を振って……
両足をビクビクと痙攣させて、腰を振ってオッパイを揺らして……
そして……そして大きな声でイクッて叫んで……
私は……舞衣は……オナニーでも経験したことがなかったのに、初めて絶頂しちゃった。

ソファーにお尻がついているのに実感がないの。
軽くなった身体は宙に浮いているかのよう……

エッチって気持ちいいんだ。
性器をいじるのって、こんなに気持ちいいんだ。
このまま精神も快楽の世界に沈めた方が楽かもしれない。

……誰?
……誰、舞衣を呼んでいるのは……
……誰、遠くで首を横に振るのは……

……有里……?
……有里なの……?
……悲しい顔……してる……?!

……!
……そうよね、そうなんだよね。
……ありがとう、有里……舞衣……もう少しで……



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