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エロウォーキング  その1























(5)


9月 8日 月曜日 午後2時 早野 有里



「さぁて、有里様にはなにをしてもらいましょうか?
う~ん……そうですねぇ……」

副島は、あごに手を当てて考えるポーズをしている。

「……う、う~ん……」

でも、それってパフォーマンスに決まっている。
わたしは、そう思って横沢さんの姿を探した。

……やっぱり。

彼は砂浜の上を歩きまわり、足を使って長い線を引いていた。
それが終わると、今度はビデオカメラの準備に取り掛かっている。
砂浜の上で涼しげに思案を続ける副島の横で、文字通り汗まみれになりながら行為の下準備を黙々と続けている。

横沢さんもよくやるわね。
こんな最低の男の、最低の指示に毎回従っているんだから。
こんなことやらされて、この人、不満とかストレスとか溜まらないのかな?
ううん、それ以上に男としてのプライドとかあるのかしら?

わたしだったら、こんなの絶対無理ッ!
いくらお仕事だといっても、人の道に外れるのはどうかと思う。
当然わたしみたいな健気な美少女をイジメルなんて、論外だよって、横沢さんに一度言っておく必要があるかも。

……あっ、カメラのレンズをこっちに向けてる。
わたしの水着姿を撮影してるんだ。

……やっぱり恥ずかしいよ。
横沢さん。お願いだから、カメラ向けないでよ。



引き続きわたしは、前屈みのまま前と後ろを手で隠して、唸り続ける副島の言葉を待っていた。
さっきまでエロ水着の撮影をしていた横沢さんも、暇そうに感情のない目で海を眺めている。

それにしても、一体いつまで待たせる気だろう。
早くしないと、こんな変態みたいな格好、誰かに気付かれちゃうのに。
……というか、これも副島のいやらしい作戦なのかな?
うん、きっとそうに決まってる。

こうして、恥ずかしい有里の水着姿を晒し物にする気なんだ。
ああ、そういうことね。
これが罰ゲームだったんだ。副島の言ってた「お仕置きとかいう…」
だったら恥ずかしいけど、もう少しの間我慢すれば……
わたしは、横沢さんの存在も砂浜のラインのことも、全部頭から消し去った。

そして……

「有里さんのお仕置きが決まりましたよぉー♪」

副島の甲高いハスキー声が砂浜に響いた。
同時に、わたしは思った。

この人には、ひとつだけ感心する特技がある。
落ち込んだハートに希望の光を覗かせて、ベストなタイミングで釘を刺せる……
うん、これってなかなか出来ない技だと思うよ。
……普通の人間ならね。

「……取りあえず、砂浜を歩いてもらいましょうか。
ちゃんと、姿勢を正してお尻を振りながらね……」

副島は、わたしの顔を覗き込みながら事も無げに言った。
そう、微かな希望に勝手にすがったわたしがバカだった。
この男がどういう性格か、嫌というほど知っていたのに。

わたしは自分を納得させると、砂浜に引かれた線を目で追った。
続けて、ラインの中間ポイントに陣取る哀れな横沢さんにも……

「出来ないと言っても、どうせやらせるんでしょ。
……やるわよっ! ……やれば、いいんでしょっ!」

どうせこの人は、どんな理由を付けてでも、やらせるつもり。
だったら、こんな恥ずかしいこと。さっさと片付けよう。

わたしは副島が指示した位置に立つと、言われたとおり背筋を伸ばした。
でも、身体を伸ばしたことで、水着の生地が限界まで引き伸ばされる。
信じられないくらいに、股間に水着が喰い込んでいる。

……恥ずかしくて……痛いッ……!

「……くぅっ……!」

小さく声も漏れてしまう。

これって、締め付けられた身体の悲鳴かな?
それとも、羞恥に襲われる心の悲鳴なのかな?

でもこんな事、どうってことないんだからっ!
負けないんだからっ!

わたしは自分の心に喝を入れると、右足を一歩前に踏み出した。
焼けた砂の中に素足が沈み、足の裏が火傷するって泣いた。

大丈夫よ、有里……頑張れ、有里……

何度も念じながら、一歩一歩と両腕と両足を動かした。

「ほらぁ、お尻振り振りを忘れていますよぉ。
出来ないのなら、最初からやり直させますよぉ」

「わかっているわよ。……ううぅぅっっ……」

言い返したからって、ぎこちなく手足を振るのが精いっぱい。
どんなに命令しても腰が知らんぷりする。

「仕方ありません。一往復で勘弁してあげようと思っていましたが、そんな態度をとるのでは、もう一往復追加してあげましょうねぇ。
まあその間に、身体が覚えるでしょう。エロイ歩き方をね……クックックックッ……」

どうしよう? ホントに追加されちゃった。
このままだと、こんな情けない姿を誰かに見られちゃうよ。

わたしは一旦、手足の動きを止めた。
そして浜辺に点在する人たちを、ひとりひとり目で確認する。
一人、二人、三人……十二人……
その中で、ここから一番近い人で100メートルくらい。
あの感じだと、わたしたちには気が付いていないのか、それとも興味がないのか……
とりあえず、視線はこっちに向いていない。

……今しかチャンスはないかも?

大丈夫、有里……頑張れ、有里……大丈夫、有里……頑張れ、有里……

口の中で、新しいオマジナイを自分自身に掛けてみた。
掛けながら、もう一度手足を動かしてみた。
ついでに腰にもお願いした。お尻を振ってっと……

「ふーん、やれば出来るじゃないですか。
それじゃあ、もう2往復追加して、4往復ほどエロウォーキングを続けてもらいましょうか。有里様」



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エロウォーキング  その2
























(6)


9月 8日 月曜日 午後2時15分 早野 有里



こんなの屈辱なのに、わたしは軽く頷くと、お尻に意識を集中させながら歩き始めた。
足を踏み出す姿勢を内股になるように意識する。
横沢さんが引いたラインの意味を今さらながらに理解する。
そう。一歩一歩綱渡りみたいに足を運べば、腰が揺らされてお尻も振ってくれる。

いやらしい歩き方なんて簡単じゃない。
うんうん。涙が出るくらい簡単だよっ!

わたしは、ラインの先端に達していた。
体育の授業みたいに回れ右をして、折り返す。

副島、ちゃーんと見てるっ?
さっきまではお尻丸出しのTバックだったけど、今度は下の毛がはみ出しそうなくらいの超ハイレグだよ。
それも、美少女大学生が身に着ける濃紺色のスクール水着。
おまけに、豊かそうに見えるオッパイの谷間も。

ここまでエッチな水着姿って、見たことないでしょ。
興奮しすぎて、鼻血とかは無しだよ。

それと横沢さん。
本当は撮影なんかして欲しくなかったけど、これがあなたの仕事なんだから、有里もサービスしてあげる。
だから……きれいに撮ってね。

「いやぁ、乗ってきましたねぇ。表情がエロくなってきましたよ。
もっとお尻を振って、無い胸も揺らしたらどうです……はははははっ……」

スタートラインまで戻って来たわたしを、副島が囃したてた。
悔しいけど、今は逆うことが出来ない。

だから……
これでどう?って、鼻で笑って、歯を見せながら副島を睨みつけた。
まだまだ余裕ってところを見せたいもんね。

あと3往復……
大丈夫、有里……頑張れ、有里……大丈夫、有里……頑張れ、有里……

わたしは胸の中でカウントして、オマジナイを掛け直した。

回れ右をする。
先端に達したら、また回れ右!
なーんか、懐かしい。
……そうだ、これって学校で練習した集団訓練の行進だ。

両手と両足をみんなと揃えて、いちっ、にぃっ、いちっ、にぃっ……!

でも、さっきから先生に指導されたみたいに行進できていない。
だって歩けば歩くほど、窮屈な水着が有里の感じる処をいじめるから。

「有里様ーっ! 顔が真っ赤ですよぉ。
もしかして、気持ちいいって……わけないですよねぇ。
水着で砂浜の上を歩くって、全然普通ですからぁ」

「ちょっと黙っててっ! ……気が……散るでしょ……ぅぅんっっ……」

わたしは、意識して両腕を交互に振った。
わたしは、意識して両足を交互に動かした。

そうしないと、ヒザから力が抜けて転びそうになる。
こんな惨めで情けない格好で……それなのに、身体の芯がジンジン疼いている。

「有里様ーっ! 下の毛がはみ出していますよぉーっ。
そんな露出狂みたいな水着で恥ずかしくないんですかぁーっ?」

副島が、両手を口に当てて大声で叫んでいる。
わざとやってるんだ。

声が届いたのか、遠くからチラチラとこっちを見ている人たちが現れた。
その人たちが、また他の人たちに伝言ゲームみたいに話し掛けている。

もう、こんなのイヤッ!
出来ることなら、今すぐここから逃げ出したい。

両手が反射的に大切な処を隠そうとする。
わたしは必死で自分に言い聞かせた。

もう少し。もう少しの辛抱だから。
今ここでやめたら、もっと恥ずかしいことをさせられちゃうよ。
ここまでの努力だって、無駄になっちゃうよ。
ね、有里……がんばろう……

わたしは、最後の回れ右をした。

ヒザが震えて、全身から汗が噴き出している。
もう、ラインに沿っての綱渡りなんか出来ていない。
砂の上を足を引きずるようにして行進している。

でも、お尻だけはいやらしく振っているつもり。
……違う、勝手に振ってるんだ。
だってアソコが感じて、エッチな疼きで腰が震えてるから。

「……はあっ、はぁぁぁっんっ……んんっ……くうぅぅっ……」

わたしは辛そうに呼吸した。
でも、聞こえてくるのはエッチするときの声……

そうなんだ。有里は今、気持ちいいんだ。
引っ張られて紐みたいな股布に歩くたびに敏感な処を擦られて、まるで歩きながらオナニーしている気分。

「はぁぁぁんっ、はぁっ、はあっ……ふぅぅんっ……んんっっっっっっ!」

目の前の景色が大きく揺らいだ。
わたしは、つまずく振りをしながら腰をブルブル痙攣させた。
……軽くイッちゃった。
砂浜で水着姿でただ歩いただけで、絶頂するなんて……

ゴールの所で、副島が何か言ってる。
気が付いたのかな?

……ううん、そうじゃないみたい。
お仕置きゲームに飽きたのか、横沢さんに話し掛けていたんだ。

せっかくの感動のゴールだったのに……
なーんだ、つまんないの。

誰か、拍手くらいしてよ。
ねえ、きみはしてくれるでしょ……って? 誰もいないじゃないッ!



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ささやかな夏空
























(7)


9月 8日 月曜日 午後2時30分 早野 有里



「いやぁ、暑いときは海水浴に限りますねぇ。ほぉらっ、パシャパシャパシャ……」

いったい精神年齢は何歳なのって感じで、副島の無邪気な声が聞こえてくる。

わたしは、惨めなお仕置きから解放されて、近くの岩場に身を隠していた。
ここなら人目につくこともないと思ったから。

あの後、副島と横沢さんは、可憐なレディの真ん前で突然服を脱ぎ始めた。
まさか、ここで犯されるのって身構えて、悲鳴を上げようとしたら……驚いたっ!

ふたりとも、服の中に水着を着こんでいたんだから。
それも、わたしと同じ濃紺色のスクール水着。

もちろん男だから、パンツだけ。
でもサイズが小さめで、ビキニタイプで、アソコがもっこり膨らんでいて。
だから、キャーって叫んで、顔を押えて……
気が付けば、ここに逃げ込んでいたってわけ。

その後は、岩場の陰からじ~っと観察……

あっ、勘違いしないでよ。
わたし、男の人の裸を覗く趣味なんてないからね。
これは、自己防衛のため? そうよ、自己防衛なんだから。

でも大丈夫みたいね。
ふたり揃って浜辺でラジオ体操をして、海へ入って行ったから。
あれっ? もうひとり付いて行った気がするけど……無視しよう。


当面の危機は回避されたのかな?
わたしは、出来るだけ平たい岩を見付けると腰を下ろした。

強い日差しが容赦なく照りつけてくる。
やだなぁ。肌が真っ赤になってる。
急にこんな所へ連れて来られたから、日焼け止めをする暇もなかったしね。
今晩のお風呂が怖いなぁ。
きっとヒリヒリするだろうなぁ。

「…… ……」

……な~んか、暇ねぇ。

わたしは、波打ち際でもがきながら逃げ出すカニさんを見付けた。
カニさんは、一生懸命にデコボコの岩を這い上っている。

「……ふふッ!」

わたしの胸に悪戯心が湧き上がる。

「カニさんも、大変でしょう」

そう話し掛けて、逃げ出すカニさんを捕まえては、もう一度、波間に戻してあげた。
そうするとカニさんは、また、もがきながら逃げ出してくる。

この必死になるところが、以外と面白いわね。
さあ、もう一度……って!?
ダメ、ダメよっ!
有里、あなたは何をやっているのよ。
これじゃ、あの変態副島と一緒じゃない。

「カニさん、ごめんね……」

今度は、流れる雲を見ながらぼーっと考えていた。

このまま副島を刺激しないようにして、目立たないように隠れていよう。
そうして、ひたすら時間をつぶして、そうして、車に乗せてもらって家に帰ろう。
その後は……バイトにも行かないと……

ああーぁ、美少女有里の人生って暗いなぁ。
これからも、ずぅーっとこんな生活が続くんだろうなぁ。

「横沢さぁ~ん、私とどちらが早く泳げるか競争しませんか~っ!」

海の方からハスキー声が聞こえた。
……まだ、終わりそうもないわね。

わたしは、視線を声がする方角へと向けた。
波間を漂うように、白いスイムキャップを頭に載せた人たちが、無邪気に水と戯れている。

このシーンだけ写真にでも収めると、微笑ましいけどね。

「有里さんも、一緒に泳ぎませんかぁ~っ? 気持ちいいですよ~っ」

副島が、岩場から覗いているわたしに気が付いて手を振っている。
ニターッとした顔のオマケ付きで……

「クラゲにでも、刺されちゃえぇぇっっ!」



「さすがに、こんなに長時間水に浸かっていると、身体が冷えますねぇ」

「……だったら、早く帰りましょ。
暑いからといって、無茶をしすぎると風邪をひくわよ」

副島は、わたしが隠れていた岩場に上がると、ブルブルッて身体を震わした。
隣では横沢さんがブルブルッて……その隣で、きみまでブルブルッ。

「あなたたち、本当に風邪ひくわよ。さあ、車に戻りましょ」

わたしはブルブルしている3人を促して、駐車場に向かおうとした。

「くくくくっ、有里様。その必要はありませんよぉ」

「……えっ?」

副島がわたしの肩を掴んでいた。
背筋を悪寒が走り、脳裏を嫌な想像がよぎった。

「なにも車まで戻らなくても、この場で充分身体を温めることは可能ですよぉ」

「……ああ、そうなの。
でも、甲羅干しするなら、ここじゃなくてあっちの方がいいわよ。
尖った岩で肌を傷つけるのが、快感なら止めないけど」

わたしは背伸びして周囲を見回しながら、砂浜を指さした。
ついでに、近くでギャラリーになりそうな人がいないかも……

「有里様も言うようになりましたねぇ。でも、内心では分かっておいででしょう。
さあ、そこに両手を突いてください」

副島は、わたしの胸くらいの高さがある台上の岩に視線を送った。
そうなの。嫌な想像って、よく当たるのよね。



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海辺で感じる硬い肉棒
























(8)


9月 8日 月曜日 午後3時 早野 有里



「ほ、本気……なの……? いくら人目がなくても、わたし……外でするなんて……イヤッ!」

「駄目ですよ。ここでセックスすると決めましたからぁ。
さあ、有里さん。あなたの大好きなバックで責めてあげますからねぇ」

「いやぁっ、お願いっ! 外でなんて……許して。
せめて車の中で……ううん、やっぱり、それもいやぁっ……!」

わたしは、大きく頭を振ってイヤイヤを繰り返した。

今までも、副島を相手にセックスさせられたよ。
でもそれは、彼以外の人の目を感じなかったから。
確かに、映像として記録しているレンズの目や、鍵穴からこっそり覗いていそうな横沢さんや、たま~に現れては、たいして役に立たないのに、しっかりと有里の恥ずかしいところだけ見ている、きみとか……
……ううっ、話がややこしくなってきた。
だからぁ……要するにぃっ、こんなお日様の下でエッチなことしちゃだめぇっ! てなわけ……

ねえ、横沢さんはどう思ってるの?
こんな屋外で、美少女が襲われるのを黙って見ているの?

すがるように見つめた視線の先で、横沢さんはビデオカメラの準備をしていた。
副島が指定した台上の岩に、レンズを向けている。

「横沢さん……?! ……そんな……いやぁぁぁぁっ……!」

「さあ、有里様も観念してくださいねぇ」

抵抗する気力を失ったわたしは、岩場に両手を突かされた。
背中を押されて、お尻を突き出さされて、両足を開かされた。

そして「胸が苦しかったでしょう」って、親切そうに話し掛けられて、紐状になっていた水着の肩紐が外された。
そのまま、ウエストのあたりまで引きずり下ろされた。
目の前で白いふくらみが露わにされる。

「これで、楽になったでしょう。
ほらぁ、股布にも余裕が出来て。ちょっと横にずらしただけで、有里様のおま○こが、まぁる見え……はははははっ」

水着を着物の帯のように巻き付かせて、わたしは泣かされた。

「うっ、うぅぅぅぅっっ……見ないでぇっ、しないでぇっ、お願い許してぇっ……」

「そんなポスターの標語みたいに単語だけ並べられても、私も困るんですよねぇ。
それに、ほらぁ。息子も張りきっているんですから」

「ひぃっ!……い、いやぁぁっっ!」

振り返った視界に、全裸の副島が飛び込んでくる。
腿のつけ根に堅いものが触れた。あいさつ代わりに、ズンって突かれた。

さっき、車の中で白い液を出させてあげたでしょう。
いい気持ちだったでしょう。
それなのに、この恩知らず! 薄情者!

「それでは、有里様。冷えた私の身体を温めて下さいねぇ」

腰を両手で掴まれた。
身動きの取れなくなった下半身に緊張が走る。
そして、海鳥の鳴き声を合図に、副島の息子がわたしの膣に断りもなく入ってくる。

ズ二ュッ、ズ二ュゥッ、ズ二ュッ、ズ二ュゥゥッ……

「……はぅぅぅっっ、んんんっっ! 急に、入れないでよっ、んぐぐっっ……いやぁ」

もっと強気で言い返したかったのに、情けないよね。
だって有里の膣って、抵抗も忘れて副島の息子をあっさりと飲み込んだんだから。
おまけに、アソコをジーンと震えさせて。

だから一言、心の中で反撃した。
せめて、指で開いてから入れなさいよっ!
ここは、ものすごーくデリケートなんだよっ!

「別に前戯の必要はなかったですねぇ。おま○こがヌレヌレですよぉ。
まさか、さっきのエロウォーキングで感じていたとは……ははははっ、さすがは淫乱娘ですねぇ」

「ああぁぁっ、言わないでっ……んんっ、お願いだから、ふぅんむっ……」

そんなの嘘よって、否定したい。
でも……エッチな水着でエッチな歩き方させられて、感じてしまったのは本当の話。
それに今だって、最初の挿入だけで敏感なあそこがズキンズキンって、気持ちいいの信号を送ってくる。

「それでは、ふたりで身体を温めましょうねぇ」

パンッ、パァンッ、パンッ、パァンッ……

「あっ、あぅっ、はぁっ、はぁっ……こんなのぉっ、イヤなのにぃっ……んんんっっ」

副島の息子が一定間隔のリズムで、アソコを突き始めた。
硬い棒が出たり入ったりして、肉同士がぶつかる音が響いて。
気持ちいいのに。
快感なのに。
どうしようもないくらい、心の中は不安で一杯になっていく。

わたしは血が出るほど唇を噛みしめて、下をうつむいた。
ちょっとでも油断したら、恥ずかしい声を誰かに聞かれちゃうと思って。

「有里様ぁ、身体が強張っていますよぉ。
せっかく景色の良い場所でセックスしているんだから、お互いもっと楽しみませんかぁ」

「……んんっ、むぅっ、無理ぃっ……た、愉しむなら、ぁぁああっ……あなた……ひとりでっ、ど、どうぞ、はぐぅぅぅっ……んんっっっ!」

今は海鳥の鳴き声も、岩にぶつかる波の音も、なーんにも聞こえない。
代わりに聞こえるのは、パンッ、パンッて音と、グチュ、グチュっていう水の音。
それに、わたしの……有里の……エッチな吐息……だけ。



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近づく人影 絞め付ける膣肉
























(9)


9月 8日 月曜日 午後3時15分 早野 有里



「……んんぅんッ……はぁっ、はぁぁっん……いや……」

副島の息子が何度も何度も、デリケートな部分を擦って意地悪する。
わたしは、一生懸命お祈りした。
お願いだから、誰もこっちに来ないで……気付かないで……絶対に覗いちゃイヤッ……!

それなのに、恥ずかしいのに、腰がブルブル震えて背中も震えた。
ついでに、甘い声まで震えた。

「あれだけ嫌がっていた割には、だらしないですねぇ。
勝気なお転婆娘も私の息子の前では、アソコから涎を垂らしたメス犬になり下がりますからねぇ」

「はっうんっ、ひ、ひどい……そんな……んんっ、言い方ってぇっ……んんんん、はぁぁぁああっん……」

「おやおや、怒っているのですかぁ。
それとも、気持ちよくて鳴いているのですかぁ。
……まあ、どっちでもいいですけど、誰か近づいてきますよぉ。こっちに……」

「……えぇっ?!……ひぃぃッはぁぁぁッんんッ!」

驚いたわたしは、思わず上体を起こそうとした。
それを副島の片手が、なんなく押さえ付ける。
そして、罰を与えるように腰を強く叩きつけてきた
パァンッて大きな音が響いて、お尻のお肉がブルって震える。

「ふぅんっ、だめぇぇっっ!……もっとぉ……やさしく、ぅぅううんんんッっ……」

膣の奥にある扉をいきなり叩かれて、鳴きたくないのに鳴かされた。
アソコがピリピリして、ジンジン疼いて、どうしたって気持ちいい声が我慢できないよ。

知らない人が近くにいるのに。
こんな声出したら、聞こえちゃうのに。
有里のエッチしているところ見られちゃうのに。

「どうやら2人連れのカップルのようですねぇ。
向こうの砂浜から、楽しそうに会話しながら歩いてきますよ。
あと3分くらいで、ここに辿り着きそうですが、有里様どうしましょうか?」

「……んんっ、き、決まっているでしょっ……は、早く……こんなバカなこと、ああっ、や、ヤメテぇっ……ふううんんっっ!」

今度は、クリトリスを弄られた。
また哀しく鳴かされた。
こんなときに、ここを刺激するなんてひどすぎるよ。

「有里様にヤメテと言われれば、やりたくなるんですよねぇ。
さあ、カップルに見付かる前に、私を満足させてください。
……そうすれば、許してあげますよぉ……クックックックッ……」

「そんな……あぁぁっ、ゆるして……くぅぅぅぅっっ」

わたしは、顔を伏せたまま思案する振りをした。
本当は、答えがひとつしかなくて、方法もひとつしかないのに……

なぜかって……?
それは、有里がまだ女の子の心を持っていたから。
少女の羞恥心を捨て切れなかったから……かな?

「あと2分くらいでしょうかぁ。
ふーん。あのカップル、ふたりとも水着姿ですねぇ。
女性は結構きわどいエロビキ二、男は……まあ、いいでしょう。
それでも、おま○こ丸出しで腰を揺らしている誰かさんより、ずーっとマトモですがねぇ。ははははッ……」

わたしは、副島の言葉にさりげなく自分の下半身を覗いた。
勝手に涙が零れた。
それなのにわたしは、わたしの横でカメラを構えている横沢さんの方を向いた。
そして、声を出さずにお願いした。

有里は今から淫らなメス犬にならないといけないの。
でも、変に思ったり軽蔑したりしないでね。
これも行為の一貫なんだから。
でもね、出来ればカメラだけこっちに向けて、目は閉じていて欲しいな……なーんてねっ♪

胸の中を辛くて痛いものが駆け抜けた。
わたしは、もう一度顔を伏せると……!
アソコに……力を……入れた……!

「ううっ」って、背中の方から副島の声が聞こえた。

恥ずかしくて、死にそう……
でも、こんな姿見られたら……わたしは、もう終わり……

だから、もっと力を入れた。

「はぁっ、はぁっ……どおぅ、気持ちいいぃ?
気持ちよかったら……ああぁぁぁぁん、はぁ、早く出しなさいよぉっ!」

アソコが、ぎゅうって副島の息子を締め付けた。
割れ目から溢れたエッチな液が、太ももに沿って流れ落ちている。
ビリビリって、気持ちいい電気が頭まで突きぬけて、わたしは腰を左右にくねらせた。

「有里様。自分からおま○こを締め付けて、恥ずかしくないですかぁ。
それとも、初めての屋外セックスで、エッチ大好きな心に火が点火したとか……クックックックッ……
ですが、あと1分ですよぉ。あと1分で、有里様のセックスが他人の目にさらされますよぉ」

「はぁふぅんっ、んん、そんなこと……どうでもいいから……はぁっ、早くイッテよぉっ……
なぁっ、中に……出していいから……
あぁぁぁっ、朝、オクスリ……の、飲んできたから……」

わたしは、腰を自分から振っていた。
左右に上下に、淫らではしたなく、あさましく、ひたすら腰を振っていた。
副島の指が肌にめり込んでくる。
膣の中で、副島の息子が硬く膨張している。
もうすぐ射精するんだ。
中に出されるんだ。
このくらい、有里にもわかるようになってる。
こんなのって、哀しいよね。辛いよね。

でも、今はセックスに集中しないと……
みっともないくらいに、お尻を揺らさないと……

腹筋がピリピリと引きつるくらいに、さらに膣に力を入れた。
そして、伏せていた顔を上げた。
涙で汚れた顔で後ろを振り向いた。

副島の悦に浸った表情……
きっとわたしも悦に浸った表情をしている。

さあ、イッテ!
有里も多分……イクと思う……から。

副島が腰を大きく引いて、大きく強くアソコに打ち付けた。

「うううぅぅぅッ!」

獣のような呻き声、肉同士がぶつかる乾いた音!
同時に、激しく膣が震えて、激しく子宮も揺らされた。

射精される!?

どぴゅぅぅぅッ、どぴゅぅっ、どぴゅ、どぴゅ、どぴゅ、どぴゅ……!

「あっ、あっ、あっ、あっ、イク、イクッ、イクうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっ!……んんんっっ!」

激しい水流が子宮の扉に浴びせられる。

熱い! 火傷しそうなくらい熱いのに……気持ちいい……ものすごく気持ちいい……

一瞬わたしは、わたしに迫る人の目を忘れた。
ううん、忘れようとした。
だって、そんなこと。つまらないことに思えたから。

もしかして? 有里って、まさかの露出狂……だったりして?!



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