放課後の憂鬱 序章 眼覚め(2) 2014/11/14 20:00.00 カテゴリ:放課後の憂鬱 【序章 (2)】「そ、そんなことないよぉ、みんな気軽に話してくれればいいのに・・」そっか、ごめんごめん。あっ俺、3組の吉田です。映研なんだ。」「ふーん。そうなんだぁ。別のクラスだね。見たことないと思った。あっ、2組の前田です。よろしく」吉田は邪気のない笑顔で続けた。「こちらこそ、よろしくね。でさぁ、藍ちゃん、映画とかでてるでしょ?」「・・うん。」藍は学校では仕事の話はあまりしたくなかった。が、しょうがないか、と思った。「いまさぁ、今度の文化祭に出す映画撮ってるんだけど、藍ちゃんにいろいろ教えてもらえないかな、と思ってさ。」「そんなぁ、教えることなんかないよぉ!」「そんな事言わないで一度見に来てよ。頼むよ!」「・・うん、わかった。」「ほんと!? 絶対だよ! 約束な!」「うん。今日の放課後は仕事ないから、今日でいい?」「OK! やったぁ! 放課後、部室でね。絶対来てよね!?」「わかった。行く。」吉田は喜びながら帰っていった。藍もなんとなく嬉しかった。今までの憂鬱がうそのように消えてゆき、放課後が待ち遠しかった。*---放課後。藍は映画研究会の部室を訪ねた。「・・・こんにちは」藍は恐る恐る部室のドアをあけ、小声で挨拶した。部員は男子4名、女子2名で昼休みに来た吉田もそこにいた。「前田藍じゃん、ほんとに来てくれたよ。」「なっ! 来てくれただろ?」吉田は鼻高々にそう言った。「部長の高科です。映研にようこそ!」部長の高科がそう切り出した。「前田藍です。よろしく・・」藍もにこやかに挨拶した。「こちらこそ、よろしく」 と部員たちは代わる代わる挨拶した。「さて、はじめよっか。」高科がそう言うと部員たちがそれぞれ準備をはじめ出した。「どんな映画撮ってるんですか?」藍は高科にそう質問すると、高科が答えた。「昭和初期の戦争時代に、愛を全うするために一人で戦った女性の話をネ・・・」「すごいじゃない! 私も参加しようかな!?」藍は目を輝かせてそう言った。「そう言ってもらえるとうれしいよ! 主役をどうしようか困ってたんだ!」「えっ? 主役なんて・・脇役でいいですよ。」「いや、藍ちゃん主役ならばっちりだ! ぜひやってよ!」「うーん、わかりました。いいですよ! なんでもやります! わたし。」「そうこなくっちゃ! 今脚本書いてるから、上がったら早速読んでもらおう!」藍は久しぶりに楽しかった。「仲間」といっしょにいることに酔っていたのかもしれない。しかし、これが悪夢の始まりであることを藍が知る由もなかった・・・※ この作品は、ひとみの内緒話管理人、イネの十四郎様から投稿していただきました。 尚、著作権は、「ひとみの内緒話」及び著者である「ジャック様」に属しております。 無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。 同性の先輩や後輩達に苛められる女子○生ひとみのアブナイ体験とSMチックな官能小説 目次へ 第1章(1)へ