放課後の憂鬱 第2章 写真(1) 2014/12/26 20:00.00 カテゴリ:放課後の憂鬱 【第2章 (1)】次の朝、藍の学校へ向かう足取りは軽かった。いままでこんな気分で学校へ向かったことがなかったので、ことさら嬉しかった。既に放課後のことで頭が一杯だった。「よっ、おはよう!」藍の後ろから声が響いた。吉田だ。「あっ吉田君、おはよう!」藍は元気に答えた。「昨日、休みだったね。本が大体出来たんで家に届けといたけど、読んでくれた?」吉田は少年らしい無邪気そうな声で藍に尋ねた。「うん、まだ全部読んでないけど、結構おもしろいね!」藍も楽しそうな声で答えた。「じゃ放課後に、部室に来てね!」「うん。じゃあ、またね。」「あっ、今日は練習もするから・・・体操服に着替えて来てくれる?」「うん、わかった。」藍は嬉しかった。そして、待ち遠しかった放課後はすぐにやってきた。*---放課後、藍は吉田に言われた通り体操服に着替え、部室へ向かった。暑かったので上は白の半そでのTシャツ、下はエンジのジャージ姿だ。「こんにちは。」藍は部室に入った。「よう!」吉田が返した。部室には吉田を含め男子が三人いた。高科はいない。「あれ、部長は?」藍がたずねると吉田が「高科先輩、今日は都合が悪いんだって。さちとゆうこは、本の手直しがあるんで家に帰ってやってる。」と説明した。「ふーん。じゃあ今日はこれで全員かぁ。」「そうだね。」人数が少なかったので藍は拍子抜けだったが、「こんな日もあるよ。」と吉田が間髪いれず答えたので、すぐに納得した。「さぁ、はじめますか」ともう一人の部員、伊藤が切り出すと吉田と柴田も腰をあげた。「うん、どうするの?」藍が質問すると吉田が答えた。「今日はまず設定の確認をしよう。今の本に合わせて動きとか、表情の確認をね。じゃあ藍ちゃん、あそこに立ってくれるかな?」吉田が指を指した方向に、机とライトがあった。「この辺?」藍は指示された位置に行った。伊藤が藍の真正面にビデオカメラを設置しはじめた。「え、もう撮り始めるの?」藍は驚き尋ねた。「あぁ、機材のテストもするからさ。テープ入れてないから気にしなくていいよ。」吉田がそういって藍の方へ近づいてきた。「伊藤、位置はどうだ?」吉田が藍の隣に立ち、藍の目線と同じぐらいにかがんでカメラを覗く伊藤に尋ねた。「OK、OK。ばっちりですよ。」伊藤が答えた。吉田の隣にいた藍には見えなかったが、吉田はなにやら伊藤に合図を送ったようだ。柴田は何気なくドアを閉め、遮光カーテンを閉じた。そして撮影用のライトをつけた。部室は重苦しい光に覆われ、「取調室」のようになった。藍は少し不安になってきた。暗い部屋、三人の男、ビデオカメラ。少女を不安にさせるには十分な設定だ。※ この作品は、ひとみの内緒話管理人、イネの十四郎様から投稿していただきました。 尚、著作権は、「ひとみの内緒話」及び著者である「ジャック様」に属しております。 無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。 同性の先輩や後輩達に苛められる女子○生ひとみのアブナイ体験とSMチックな官能小説 目次へ 第2章(2)へ