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性器を見比べて……























(四十四)


八月 二十三日 土曜日 午後九時十分  吉竹 舞衣
   


「なに可愛く悲鳴なんかあげているんです。
舞衣さんにも同じものがあるでしょう」

「そ、そういう問題じゃありませんッ!
あなた……いえ、副島さんは、どういうつもりでこんな卑猥なものをお見せになるんですか?」

かなりショック。
自分のあそこも、怖くてはっきりと見たことがなかったのに……
お風呂に入ったときでも、あそこを洗うときは鏡から目を背けていたのに……
どうしてこんなものを見せるの……

「あなたも、結構惨いことを仰いますねぇ。
この写真をこんな卑猥なもの……ですか。
以外と自信作だったんですよ。これ……
それにこの写真に写っているの、誰の性器かわかります?」

「そんなこと言われても……わかりません……」

「そうでしょうねぇ。
ふふふっ、だったらお教え致しましょう。
この性器の持ち主は……」

勿体ぶって唇の端を上げる。

……いやな予感。

「それはですねぇ……ふふふっ……ゆ……り……さん……ははははっ……」

「…… ……!!」

「そうです。有里さんですよ。
驚いたでしょう。声が出せないのもわかりますよぉ。
あなたの大切な友人のおま○この写真ですからねぇ。
ついでにもう1枚お見せしましょう。
こっちのは、中を自分の指でパックリとひらいたもの。
……どうです?
いやらしいお肉が全部丸見えでしょう。
ほら、ここなんか……」

「もうやめてぇッ! こんなの……もうたくさんッ!
有里があなたになにをしたっていうんですかっ?
お父さんのために、辛いのに身体を差し出したあの子に、あなたは……」
……せめて普通に愛してあげてもいいじゃないですか。
これでは有里が可哀そうすぎます……」

「おやぁ、怒っていますぅ。
わざわざ、有里さんがヴァージンを失う前の記念の写真を見せてあげたのに……
それにねぇ、金で男に買われることがどういうことなのか? 
おわかりになっていないのは、舞衣さん。あなたの方ですよ。
この世界、お金のために身体を売る女なんて掃いて捨てるほどいます。
そんな男と女が、恋人みたいな甘いセックスで満足すると思いますか?
商売女は、客の言われた通りに身体をひらいて稼ぐのが常識なんです。
例えそれが女にとって辛いことでも、金を払った以上、男は同情なんかしません。
こんな簡単なこと、有里さんは初日に理解していましたよ。
さあ舞衣さんも、その覚悟があるなら有里のおま○この写真をその目に焼き付けなさい。
出来ないのならさっさとお帰りください。
止めは致しません。
私は今からでも有里を呼び出して、彼女を鳴かせるだけですから……」

「お願いします……有里は許してあげて……」

選択肢なんて最初からなかったんだ。
もちろん、ここで逃げ出すわけにはいかない。
でも耐えられないよ……
私が辱められるのは仕方ないけど、有里を私が辱めるなんて……

「まだ、目をそらすんですかぁ~。
有里さんと遊びますよぉ」

「……くッ……!」

…… ……
…… …… ……!

「……ごめん、有里」

わたしと有里にしか聞こえない小さな声……
これでいいと思う。
だって、少しの間ふたりだけになるんだから……

それじゃあ、見るね。

わたしは持ち上げていた足を崩すと、身体を覆い被せるようにして液晶画面を隠した。
そして、有里のものに視線を落とした。
彼女が恥ずかしがらないようにそぉっと……

……これが、有里の……!

1枚目は、股はひらいているけれど大陰唇が閉じ合わされた状態のもの。
両サイドのお肉がぷっくりふくらんでいて可愛らしい。
陰毛はわたしより薄いのかな? まだ生え揃っていない感じ……

2枚目は、片手で細い指をVの字にして大陰唇の扉を大きくひらいている。
そのため、小陰唇も半分ほどひらいており粘膜に覆われた赤い肉がかなり露出している。
でも、このときはまだ処女だったはず……
この後有里は……

どちらも絶対に正視してはいけない。
そう。ここを唯一見ていいのは、永遠の愛を誓い合った人だけ。
同性はもちろん。家族でさえも決して見せてはいけない、神聖な処。

きっとわたし、神様に罰せられると思う。
人の道に背くことをしているんだから……
ただ、もう少しだけ罰を与えるのを待って欲しい。
私の贖罪が済むまで……

……きれいだよ。有里のあそこ。
本当にきれい。

……さっきはごめんね。
卑猥なものなんて言って……

私、こういうの見るの初めてでちょっと驚いちゃったの。
でも言い訳だよね、こんなの……

だから、有里だけに恥ずかしい思いなんてさせない。
これからはいつも一緒だからね……



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