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放課後の憂鬱   第4章 狼の目(2)


  
                                          



【第4章 (2)】



「あそこかぁ! いいねぇ。いい雰囲気でるぞ! 吉田、おまえ先生に使用許可とってこい!」高科が吉田に言うと、「わかりました。水泳部の顧問でいいっすよね?」と聞き返した。

「そうだな。急いでいけよ!」と高科がせかしたので、すぐに飛んでいった。

「藍ちゃん、制服汚れるといけないから着替えなよ?」と高科がさりげなく聞いた。
さちもゆうこも体操服姿だったので、藍はためらうことなく「はい」と答えた。

「あっ、紅茶、冷めちゃうよ?」
立ち上がりかけた藍に、さちが紅茶の紙コップを押しやった。
藍は素直に差し出された紅茶を飲み干すと、着替えに出て行った。


藍は更衣室で体操服を取り出し着替えようとした。が、少し変な気分になった。
昨日の部室での出来事と、家に帰ってからの自分の部屋での自慰、その記憶が鮮明に蘇ってきた。

藍は暫くためらっていたが、ゆっくりと制服を脱ぎ始めた。ブレザー、ベスト、そしてブラウス・・・
一枚脱ぐたびに、胸が高まっていった。

(なんで?・・・なんで、こんなにどきどきするんだろう?)

ゆっくりと体操服のTシャツに手を伸ばし、上に着ようとした・・・が、Tシャツをもとに戻してしまった。
そしてスカートに手を掛けると、それも脱いでしまった。ブラジャーとパンティだけの姿になって、ジッと立ちつくした。

(・・・いや、こんな格好・・・)

藍は胸を隠そうとして、両手を上げた。しかしその手は胸を覆う代わりに、藍の意志に反してブラジャーを脱がし始めたのだ。

(ああ・・・ダメ・・・見ないで・・・)

抵抗するように、いやいやと首を振る藍。しかし、藍の手は更にパンティにかかっていた。
まるで夢遊病者のように、ゆっくりとした動きで、とうとうパンティも脱いでしまった。下着も何もつけず、全裸になっていた。
そして、藍の胸の高まりは絶頂を迎えていた。

(どうしちゃったんだろう・・あたし・・こんな姿で・・・)

しかし藍の羞恥心は、胸の高まりに消されていた。その時、昨日自分の部屋で恥ずかしいことをさせた「もう一人の藍」が、姿をあらわそうとしていた。

(あぁ・・や、やめて、触らないで・・・)
(お願い・・・苛めないで・・・ひどいこと、しないで・・・)

藍の顔が、赤く火照っていた。藍の手は、あらわになっている胸に迫っていた。


「・・あい~、なにしてんのよ~。先いっちゃうよ~」
突然、更衣室の外から声がした。戻るのが遅い藍を、さちが呼びに来たのだ。

(あっ、いけないっ。急がなきゃ・・)

藍はその声にハッとして、慌てて手を降ろした。

「う、うん。もうちょっとだから部室で待ってて!! すぐ行くから~」

藍は半ば無意識のまま、そう返事をすると脱ぎ捨てた下着に目をやった。が、躊躇することなく全裸の上からTシャツとブルマーを身に付けていった。






※ この作品は、ひとみの内緒話管理人、イネの十四郎様から投稿していただきました。
尚、著作権は、「ひとみの内緒話」及び著者である「ジャック様」に属しております。
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