放課後の憂鬱 第8章 無邪気な悪魔・後篇(1) 2015/07/24 20:00.00 カテゴリ:放課後の憂鬱 【第8章 (1)】 岸田と吉田は途端に真剣な表情に変わった。 藍はそれを見て、 (あ、これが「プロ」なのかな? あたしも・・がんばらなくちゃ!) と思い、少し身を乗り出した。 岸田が藍に質問した。 「藍、藍は今まで清純路線で来たよな。それについてはどう思う?」 藍は突然の質問に、戸惑って曖昧な返事をした。 「えっ? あ、あの・・どう思うって・・」 岸田はそんな態度に、すぐに返した。 「このままで、この世界で生きていけると思うか? それを聞いてるん だ。」 藍は岸田のストレートな質問に、返事に困ってしまった。 「・・・・・・」 藍が黙っていると岸田が追い討ちをかけた。 「さっき由香の話、したよな? あっちは真剣だぞ! ここで生き残る ために賭けに出るつもりだ。おまえにもそのくらいの覚悟はあるのかど うか、だ。」 藍はさっき岸田に「プロじゃない」と言われたことがとても悔しかった。 その悔しさが手伝ってか、藍はきっぱりと返事をしていた。 「覚悟なら、あります! 私・・・負けないように頑張ってみます」 岸田はそんな藍の言葉を聞いて、一際大きな声で言った。 「おお! 藍、その言葉を待ってたんだ! よしっ、やっぱり俺が見込 んだだけのことはある。それだけの覚悟があるのなら、俺もやりがいが ある。日本一の女優、いや、世界の藍にしてやるからな!」 「そうだね。藍ちゃんならやれるよ!」 藍は二人の盛り上がりに巻き込まれたように、気分が高揚していった。 そして思わず 「私、今までと違う自分を見つけてみます!」 と言ってしまった。 岸田が続けた。 「よぉし、それなら今度の写真集は新しい藍の第一歩にしたい。いまま でにない藍を見せるんだ。そこで・・」 藍は岸田の言葉を割って入った。 「水着・・ですか。」 岸田は呆れ顔で答えた。その声に、はっきりと失望の色が滲んでいた。 「おいおい、藍の覚悟はそんなものか?」 「ち、違うんですか?」 藍は困惑した顔で答えた。すぐに岸田が言った。 「まだわかってないようだな。藍の、大人の女の部分を、だな・・・」 すると吉田が岸田に言った。 「岸田さん、そりゃまだムリじゃないんですか? 藍ちゃんの・・何と いうか、今の愛らしさも捨てがたいですよ。」 「でもなぁ、話題性や今までのイメージ考えたら、今が一番・・」 「岸田さん、藍ちゃんの気持ちも、少しは聞かなきゃ。我々が脱ぐんじ ゃないんだし。ねぇ、藍ちゃん。」 吉田が藍の方を向くとそう尋ねた。 藍は驚いて、 「ぬ、脱ぐ? 脱ぐんですか? もしかして・・・ヌード・・」 「そう。岸田さんはそう言ってるんだよ。それはムリだよなぁ?」 藍は言葉を詰まらせ、言った。 「そんな、それは・・ダ、ダメ・・です。脱ぐなんて・・・」※ この作品は、ひとみの内緒話管理人、イネの十四郎様から投稿していただきました。 尚、著作権は、「ひとみの内緒話」及び著者である「ジャック様」に属しております。 無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。 同性の先輩や後輩達に苛められる女子○生ひとみのアブナイ体験とSMチックな官能小説 目次へ 第8章(2)へ ≪ 独りよがりのセックス 闘いの幕開け ≫