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もえもえ マーメイド・ママレード  第3話



  
                                          


【第3話】



「おお、来た来た。先生、遅いじゃないの~」

既に集まっている生徒たちはプールサイドで談笑しながらもえもえが現われるのを待っていた。
今日は集まりが悪くわずか4人しか来ていない。
会社帰りの生徒たちがメインだから、土曜日の今日はわざわざスポーツジムに行くのがつい億劫になり少ないのかも知れない。

逆に土曜日でもきっちりとやって来る今日の生徒たちの意欲は並々ならぬものであった。

「すみません……遅刻してしまって……」

時計の針は8時5分を指していた。
開始時間よりも5分の遅刻である。

「先生が遅刻するなんて珍しいじゃない。どうしたの?」

宮本はもえもえに尋ねた。
中年太りで太鼓のような大きな腹をした男である。

「ちょっと……用事があって……」

まさか直前に彼氏とデートをしていてレッスンのことを忘れていたなんて言えないもえもえは、バツが悪そうに言葉を濁した。

「まあ、いいじゃないか。さあて、準備体操だ」

車山はもえもえをかばうように、自ら率先して屈伸運動を始めた。
他の三人も同様にもえもえに笑顔を見せながら、車山と同じように両足の屈伸を始めた。
生徒たちが日頃運動の機会の少ないサラリーマンが主力で、しかも熟年層が多いことから、もえもえは準備運動を入念に時間を掛けて行なうよう心掛けていた。

最初は遅刻をしたという気まずさもあって少しぎこちない仕草のもえもえだったが、車山たちのいつもと変わらない明るい笑顔を見ているうちに次第に気持ちはほぐれていった。

「じゃあ次は両手を腰に当てて首を廻しましょう。背筋をちしっかりと伸ばして。いいですか?は~い、1、2、3、4……」

もえもえは自分がサポーターを着用していないことをすっかり忘れて指導に夢中になってしまっていた。
お手本として背筋を伸ばし姿勢を正したため、胸がググッと前面に突き出された。
その姿を目撃した男たちは目を丸くした。
何と水着越しにもえもえの乳房の陰影がくっきりと浮き出ているではないか。
中央に位置する小さな突起の存在までが明らかとなっているのに、男たちは言葉を失っていた。
もえもえは男たちの目の色が変わった事も知らないで、相変らず胸を張り掛け声を上げている。

(こりゃすごい……先生のおっぱいの形がはっきりと分かるじゃないか……)

(すげぇ~、乳首までがくっきりと浮きあがっている……)

(あぁ、いいオッパイしてるなぁ……)

もえもえが彼らのインストラクターとして担当してからと言うもの、当然、彼らは若くて美しいもえもえの肉体に興味は持ってはいたが、それはあくまで『憧れ』のようなものであり、実際には遠い存在でしかなかった。
それが今、目前で生々しい光景を見せつけられて、『憧れ』から『現実的なもの』に意識が変わりつつあった。
言い替えるならば『手の届かない存在』から『手が届くかも知れない存在』へと変化していた。

「1、2、3、4……」

掛け声をかけ準備体操の手本を示すもえもえはまだ何も気づいていない。
男たちの視線が自分の乳房を、いやもっと厳密に言うと、乳房の輪郭を注意深く見つめていることを。
男たちは何気ない振りをして、目だけは一点だけを捉えていた。
細い肉体にEカップの豊かな乳房はかなり目立つ。
ピチピチの競泳用の水着を着用しているから尚更に。
張りのある豊かな乳房はもえもえの動作に合わせてぶるぶると揺れ動き、その様は男たちの情欲をかき立てるには充分と言えた。

「はい、では少し開脚して、両手を腰に宛がって、腰をうしろに曲げましょう~。はい、1……2……3……4……」

もえもえは最初に自分から手本を示した。
それは上半身がグググとうしろに反りかえった瞬間のことだった。

(……。おおっ!!)
(ま、まさか!!)
(え?マジで!?)
(マ、マンスジが!!)

不埒な期待をしていた男たちは、まさかの予感が的中した事に驚きを隠せなくてお互いに顔を見合わせた。
車山の慌てた表情を宮本は敏感に察知し、お互い目配せをし合っていた。
また他の2人も既に気づいたようで、野崎に至っては目を爛々と輝かせ、もえもえの股間を覗き込むように見入っていた。

競泳用水着と言うものは生地が薄く出来ており、いつもなら水着の下にサポーターかアンダーショーツを着けていることを示すラインが腰骨の下辺りに見えているはずであった。
そのため、女の最も大事な部分が完全に覆い隠され、股間はツルリとした印象しか受けなかった。
ところが今夜に限っては、目前で体操を演じるもえもえの下腹部にはサポーターを着用していることを示すラインが見えないばかりか、柔らかそうな恥丘の膨らみが存在を明らかにし、中央部では割れ目の筋に沿って水着の一部が食い込みを見せていた。
因みにもえもえの大陰唇は左右の土手がかなり盛り上がっており、俗に言う『ドテダカ』であったため、その食込みはひときわ鮮明に映し出されていた。

もえもえが上半身をうしろに曲げる度に、恥肉の膨らみがアップになり、もえもえの柔らかい肉裂の様子を映し出す割れ目筋が露骨に男たちの目に飛び込んで来た。

男たちはチラチラと互いに視線を交わしながら存在感を訴えているもえもえの局部を眺めていた。
だが、もえもえはまだ気づいていない。

「次は脚を伸ばします……はい……1……2……3……4……」

もえもえは掛け声に合わせて左足を大きく伸ばしながら腰を落していった。

「……!?」

その時、自分の姿を見つめる男たちの目が異様なほど輝きを放っていることにようやく気がついた。
それとなしにその視線の先を辿っていくと男たちは自分の股間に注目している事が分かった。

(もう、男の人って本当にエッチなんだから……)

もえもえはスクール開始当初も男たちが自分を観る視線に戸惑いを感じていた事を思い出していた。

(しょうがないなあ……)

次の瞬間。

(……!!)

男たちのスケベ心と諦めかけたもえもえはハッと思い起こした。

(あっ、いけない!今日、私、アンダーショーツを穿いてなかったんだ!!)






 





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