エスカレーターの狭間で…… 第7話 オナニーの代わりに 2016/02/14 18:10.00 カテゴリ:エスカレーターの狭間で…… 【第7話】「じゃあさぁ、俺にも見せてよ。怜菜ちゃんのオナニー」「えっ! あ、あの、ここでですか?」俺は女を意識してまた耳元で囁いた。残り5段まできて、怜菜ちゃんの身体がピンと伸びる。思わず手にしたモップを取り落としそうになり、なんとか胸の中へと抱え込んでいる。「おや、怜菜ちゃん。否定から入らないってことは、場合によってはおじさんにオナニーを見せてくれるってことかな?」「い、いやです。そんなの絶対に見せられません」俺の意地悪な挑発に、弾かれるように彼女は反発する。「あははは、冗談だよ。さすがにここで指を使われたりしたら、お巡りさんが飛んでくるからね」「だったらどうして?」ほっぺたを膨らませた彼女は、前にも増して可愛らしかった。俺はそんな姿を微笑ましく思い、同時に沸き立つ己の性欲に苦笑した。「ズボンを引っ張り上げてみせてよ。怜菜ちゃんの恥ずかしい処に喰い込むくらいにね」だから、彼女の問いには答えず口走っていた。無意識? 本能? それとも、あの女に?そして、俺たちの間に1分間の静寂が訪れて……「わかりました。します……」後ろ向きの彼女から、小さくても稟とした決意が俺の耳に届いていた。もう少し手間取ると思ったのに、それはあまりにもあっさりしていた。やっぱりこれも、頼まれたら断れない彼女の性格かな?それとも他になにか? 彼女の身に? ……まさかね。カラン……! 乾いた音がして、モップが寂しく転がった。「うっ、ああぁっ……つ、辛い……」しなやかな指がズボンのサイド。太ももの上のあたりをしっかりと摘んでいる。少し余裕のある布地を指に絡ませて、腰骨を目指して引き上げていく。俺は彼女の両肩が泣くのを見つめて、恥ずかしげにくねる背中に視線を落として、最後に複雑なしわの中に浮かぶ、丸い尻の輪郭を眺めていた。同時に、足音を忍ばせて近付く人影に笑みを浮かべてやった。お前さんの恨みを晴らしてやっているんだからな。少しは感謝しろよ。「うぅっ、くっ、これで……いぃ、いいですか?」下を俯いているのか、怜菜ちゃんの声はくぐもっていた。「ああ、よ~く見えてるよ。ふたつに割れた尻肉がはっきりとね」「いやぁ、そんな言い方……恥ずかしい」ズボンを引き上げたまま、怜菜ちゃんは太ももをよじらせた。そのせいで、ますます少女特有の張りのある肉が露にされる。「どんな感じ? 股布がオマ○コに喰い込んでいるのは」「うぅぅっ、は、恥ずかしい。それだけです」公衆の面前で行われる恥辱のショータイム。俺はその行為全てに酔い、我を忘れかけていた。「それじゃあ、そのまま歩いて見せてよ。階段の端までね」「あ、あぁ、そんなことをしたら……はい、歩きます」怜菜ちゃんは悲愴な表情をしながらも、あっさりと承諾した。よろよろと歩みを覚えた赤ん坊のように足を進める。さすがに清掃員の姿勢を不自然に思ったのだろう。上りのエスカレーターから何人かの利用者が、身を乗り出すようにして俺たちに視線を送っている。いや、下りのエスカレーターからもだ。「はあ、くぅぅっ。辛い……ズボンの生地が……うっく、擦れちゃう」どこまでもバカ正直な娘さんだ。なにも本気でやらなくても……「よぉし、今度はこっちへ戻ってくるんだ。絶対に手を緩めたらいけないよ」「くぅぅっ、は、はい」怜菜ちゃんは回れ右をすると、俺に向かって歩き始めた。相変わらず両サイドから作業ズボンを引き上げて、ノーパンの股間に生地を喰い込ませたまま一歩一歩近づいてくる。歯を食い縛り、可愛い顔を汚すように眉間にしわを寄せ、襟元からはだける首筋まで肌を朱に染めている。この光景見たことがある。……そうだ。羞恥系のエロビデオなんかで、たまにしてみせる綱渡りに似ている。両腕を拘束された女が、腰上に張られたロープを跨いだまま歩かされるっていう恥辱の行為だ。怜菜ちゃんはそれを、大衆の面前で行っている。疑似綱渡りを……「はあぁ、うぐぅっ、だめぇっ」でもさすがに限界なのか、彼女の身体が大きく傾げた。額から噴き出した大粒の汗が、清掃を終えた階段に水滴を降らせる。遊びもここまでのようだな。俺は彼女を抱きとめようと一歩踏み出した。だがその瞬間、こっちへと近づく警備員の制服に身体が反応しなくなる。まずい! たとえ5段ほどでも頭から倒れたら……?!目次へ 最終話へ