2ntブログ

夫婦熱演ハメ撮りショー






















【第5話】



        
        呼び合って、見つめ合って、くちびるを吸い合って……
        毅さんの身体が、ゆっくり下へとスライドしていく。
        美帆さんの首筋にキスの雨を降らせながら、浮き出た鎖骨を通って、仰
        向けでも存在感のある乳房に舌を這わせている。

        「はんむぅっ……ねろっ、ねろっ、ねろっ……」

        「あはぁ……ふうぅぅ……」

        薄く目を閉じた美帆さんが、甘く呻いた。
        右、左とおっぱいを交互に舐められて、ショートボブの髪型を軽く乱れ
        させた。

        「ひいぃっ、はあぁっ……乳首いいのぉ……」

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        シャッター音が響く中、毅さんの舌先が乳首を刺激している。
        舌の裏と表を刷毛のように使い分けて、乳首を側面から先端まで、念入
        りに愛撫している。

        「ふうぅんん……はあぁぁん……気持ちいい……」

        毅さんの舌が、右から左へと乳首を乗り換える。
        それと同時に、美帆さんが首を左右に振った。小さめなあごを突き出し
        た。

        どんな感じなの? 男の人におっぱいを刺激されると、そんなに気持ち
        いいの?

        あたしは腕組みをする振りをして、Tシャツの上から自分の胸を触った。
        レンズに目を当てているお父さんをチラ見しながら、そっとブラジャー
        を押し上げる。

        毅さんの唾液にテラテラと光る美帆さんの乳房。尖った乳首。
        それを見ながら、薄い布地越しに乳首を摘んだ。
        雪音の、美帆さんに負けないくらいに硬くなったサクランボを指の腹で
        前後に刺激する。

        「あはぁっ……いけない……うぅっ……」

        ダメ、声が出ちゃう。
        雪音の乳首、ものすごく敏感になって、ビリビリってしちゃう。

        そんなあたしを、もっともっとエッチな気分に追い立てるように、毅さ
        んの舌が美帆さんの身体を降りていく。
        無駄なお肉のないウエストを通過して、手入れの行き届いたアンダーヘ
        アーに鼻を埋めながら、恥ずかしい処を舐め始めた。

        「ふんむぅ、ちゅぷ……美帆、もっと足をひらいて」

        「はあぁぁ、くぅっ……こう?」

        美帆さんの太股が、毅さんの舌を受け入れるように左右に開かれる。
        その付け根の奥を目指して、毅さんの顔が沈んだ。
        沈んだと思えば、何度も何度も顔を上下させて、恥ずかしい亀裂に舌を
        差し入れている。

        ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ……ねろっ、ねろっ、ねろっ……

        「んんっ、はぁぁあん……毅の舌ぁ、いいよぉ。もっと、美帆のビラビ
        ラを舐めてぇっ……ふぅぅぅっ」

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        美帆さんが白い歯を見せて、背中を浮かせた瞬間をカメラが捉える。
        でも、そんな音も、あたしとお父さんの視線も気にしないって感じで、
        毅さんの舌と唇が美帆さんを感じさせることに集中している。

        「はぐぅ、ちゅぶぅ……美帆、気持ちいいんだね。ほら、濡れてきたよ」

        「ふあぁっ、だめぇ。美帆のお豆ぇ、感じるぅ……感じるのぉっ」

        直角に折れ曲がっていた美帆さんのヒザが、力が抜けたようにマットレ
        スの元へ落ちていく。
        落ちたままツマ先をピンと伸ばして、彼女が軽く絶頂したのを教えてく
        れた。

        「んんっ、うっ……くぅっっ……」

        あたしは、半開きになりかけた口元を慌てて閉じた。
        目の前で繰り広げられる本物の男女の世界に、引き込まれて吸い寄せら
        れて、乳首をいじる指先にも力をいれていた。

        「雪音? ……って、あれ?」

        レンズから目を離したお父さんが、消えたあたしを探してキョロキョロ
        してる。
        でも別に、忍者さんみたいにドロンしたわけじゃないよ。
        お父さんの隣に立っていたのを、半歩下がって2歩下がって、気が付い
        たら地下室の壁に背中を押し付けている。
        ただそれだけ……うん、それだけなんだから……

        スタジオでは、ヒザ立ちになった毅さんが、美帆さんの腰を引き寄せた。
        大きく拡げられた美帆さんの両足の間で、毅さんは硬くなった肉の棒に
        自分の指を添えている。

        いよいよね! いよいよセックスするのね!

        あたしは、太股を捩り合わせながら、瞬きも呼吸も忘れて見入っていた。
        お父さんも、身体を屈めてレンズを覗いたままピクリともしない。

        「はあ、はぁ……美帆、そろそろ……」

        「ええ、挿れて……あなた……」

        ズズズッ、ズ二ュッ……

        「くうぅぅん、はあぁぁぁん……はいってぇ、膣(なか)に入ってくるぅ
        っ」

        「うぅぅっ、はあ……」

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        美帆さんが叫んで、毅さんが呻いて、カメラも鳴いた。

        ヒザ立ちの毅さんが腰をゆっくりと前に押して、美帆さんの膣へと挿入
        していく。
        その夫婦だけの秘密の営みを、あたしとお父さんは唾をゴクンゴクンさ
        せながら見守った。

        「ふふっ、さすがに恥ずかしいかな?」

        美帆さんと深く密着しながら、毅さんがカメラに視線を向けた。

        「だいじょーぶ♪ 私は平気よ。さあ、突いて……思いっきり美帆の……
        お、オマ○コを突っついてぇっ!」

        気弱になる旦那様を美帆さんが励ました。
        明るい声で明るい笑顔で、禁句の単語を……全身を羞恥色に染めながら
        ……







セックスって、オナニーより快感ですか?






















【第6話】



        
        「美帆……」「あなた……」

        ずりゅっ、じゅちゅ、ずりゅっ、じゅちゅ……

        「ふあぁぁっ、か、硬い……毅の硬いよぉっ! はうぅぅんん」

        ヒザ立ちの毅さんが、腰を前後させている。
        熱く濡れている美帆さんの割れ目をめがけて、何度も何十回も打ち込み
        続けている。

        リズム感のある動き
        陽に焼けた四肢に比べて明らかに白いお尻。
        でも角張っていて鋼みたいに鍛えられていて、そんな下半身に愛されて
        いる美帆さんが、ちょっぴり羨ましくなりかけて……
        雪音はまだ経験ないのに……まだ処女なのに、バージンなのに……

        くちゅ、くちゅ、くちゅ……

        「んんんっ、んくぅっ……いやだ、びしょびしょ……?!」

        あたしは、お父さんに気付かれないようにイケナイ遊びを再開した。
        腕組みしながら乳首をいじっていた右手を、肌を伝わせながら下してい
        く。
        そして、薄いスカート生地の上からアソコに触れさせた。
        中指のお腹を縦に走るスリットに沿わせて、素早く往復させた。

        あ~ん。気持ちいいよぉ。
        ビリビリ電気が、頭のてっぺんまで駆け上がっちゃう!

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        そんな愛娘の痴態を背中に受けて、お父さんがカメラを操作している。
        スタジオでは、あたしたちの視線を浴びながら、若い夫婦による愛の営
        みが継続中。

        ずりゅッ、にゅちゅ、ずりゅッ、にゅちゅ……

        「んうぅっ、はあぁん。毅……うくぅ、じ、焦らさないでぇっ、掻き混
        ぜないでぇっ」

        「はあぁっ、だったらぁ美帆。いつもの姿勢で……くっ」

        「もう……んああぁっ……毅のいじわるぅっ」

        美帆さんは口を尖らせたまま身体を起こすと、四つん這いになる。
        熱っぽくて薄ピンク色に染まるお尻をカメラに対して斜めに向けると、
        顔をマットにひっつけた。

        丸いお尻が山のようにせり上がって、逆Vの字に開いた股の付け根が、
        エッチなお汁に妖しく輝いて。
        それだけで十分淫らなのに、美帆さんはそのお尻を揺らせた。
        待ち切れないって感じで、毅さんのモノをオネダリするように、両ヒザ
        を左右に滑らせた。
        恥ずかしいお肉を曝け出そうと開いちゃった。

        「美帆。お前のいやらしいオマ○コが丸見えだよ。ふふっ、お尻の穴ま
        で見えちゃってる」

        「毅、いやぁ。そんなこと言わないでよ、意地悪。それよりも早くぅ、
        早く美帆の割れ目を埋めてぇ。美帆の子宮をもっともっと疼かせてよぉ」

        初めて会った時とは、ふたりともまるで別人?
        チャーミングな美帆さんも、ちょっとシャイな感じの毅さんも、オレン
        ジ色のステージの上では淫靡な世界の住人みたい。

        セックスって、魔法の儀式なの?
        人に見られるセックスって、心まで淫らに染める快楽の魔法なの?
        だって雪音も……

        くちゅ、くちゅ……ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ……

        そっとスカートの中に手を突っ込むと、太股の下までパンツをずり下げ
        た。
        そのまま指先を熔けそうな肉の狭間に沈めた。

        「あふぅっ、感じちゃうぅぅっ。雪音のあそこぉ、洪水になってるぅ……
        ううんはあぁっ」

        あたしは、お父さんの真後ろに移動すると指を加速させた。
        乳首を刺激していた左手で口を覆いながら、熱くて感じるヒダの間を円
        を描くように掻き回した。

        ステージ上で、犬の交尾のようにセックスするカップルを見つめて。
        四つん這いのまま、愛されている美帆さんに、雪音を重ね合わせて。
        この前、お父さんに撮ってもらったポーズを思い浮かべて。

        パンッ、パンッ、パンッ、パンッ……
        ずちゅ、じゅちゅ……ずちゅ、じゅちゅ……

        「ああぁっ、いいっ、もっとぉ! 毅っ、もっとぉ……美帆の子宮をゆ
        らせてぇっ!」

        「はぁぁっ、締め付けてるぅっ。美帆のオマ○コ、気持ちいいぃっ」

        「あっああぁぁっ、嬉しい……うれしいから、はうぅぅん、もっと締め
        付けてあげるぅっ」

        腰を掴んだまま、毅さんがあごを上げた。
        その仕草に感じたのか? 美帆さんもうっとりした表情のまま、湾曲し
        た背中を波打たせる。

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        引き続き、お父さんはシャッターを連射させている。
        あたしは肩を震わせて口に含んだ指を噛みながら、右手を激しく動かし
        た。
        感じるお豆を弾いては膣の入り口すれすれまで指を沈めて、ヒダの隙間
        も壁も引っ掻いた。

        「むぐぅっ、はぐぅっ……雪音、いいのぉっ! もっと……んくぅぅぅ
        っ、もう少しぃっ!」

        パンッ、パンッ、パンッ、パンッ……
        ずちゅぅ、じゅちゅぅ……ずちゅぅ、じゅちゅぅ……

        「わ、私……美帆、もう……ふぁっ、はあぁっ……毅、い、一緒にぃぃ
        ぃっ」

        腰を打ちつけるたびに、恥ずかしい飛沫が飛び散った。
        腰のリズムに合わせて、豊かなバストが揺れた。
        恥ずかしい水音が、打ちっぱなしコンクリート壁に響き渡った。

        「はうぅっ、はあ……み、美帆! いくぞぉっ!」

        「ああぁ、すごいぃっ! あなたぁ、出してぇっ。美帆のお腹にいっぱ
        い出してぇ……ふぁぁぁぁっ」

        腰の振り子が動きを変えた。
        肉と肉がぶつかる音が大きくなって、早くなっていく。

        毅さんが、獣のように呻いた。
        美帆さんも、獣のように叫んだ。

        あたしも、メチャクチャに指を使った。
        ヒザも……ううん、下半身全体をガクガクさせながら、心の中の男性に
        お尻から突いてもらった。
        硬い硬いオチ○チンに、ワンワンスタイルでセックスしてもらっている
        の!

        「で、出る!」って、感情を高ぶらせた声。
        「あぁ、私もぉっ!」って、歓喜の悲鳴。
        「イクイクイクイク、イクゥゥゥッッッ!」って、どこかで聞いた少女
        の鳴き声?

        パンッ! って大きな音を立てて、毅さんは美帆さんと密着したまま背
        筋をブルブル震わせた。

        「はあぁ、はああぁんんっっ、美帆もぉ……イクぅ、イッちゃうぅぅっ
        っっっ!!」

        美帆さんも突き出したお尻をブルッてさせて、ブレイクダンスのように
        上半身までビクビクさせた。

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……!!
  
        カメラ君も仕事収めのように張り切った。
        お父さんは肩で息をしながら、それでもプロカメラマンの誇りとプライ
        ドをかけて微動だにしない。
        そして、あたしは……?

        濡れ濡れになった指を急いでスカートの中から引き抜くと、ふたり分の
        バスタオルを取りに行こうとしてつまづいた。
        ヒザまで下していたパンツのことを忘れて、かた~い床と熱いキスをし
        ていた。

        「あらあら、大丈夫。お嬢さん♪♪」 

        「ゆ、雪音?! お前……まさかお漏らしでもしたのか?」

        う~ぅぅぅぅっっ!! お父さんの……バカァァァァァッッッ!!







露出願望は危険な香り






















【第7話】



        
        「ふ~ぅ。お陰ですっきりしました。ありがとうございます」 

        「雪音さん、ごめんなさいね。シャワーまでお借りして……」

        「いえいえ、そんな……気になさらないでください」

        肩にタオルを掛けた美帆さん夫婦を見ながら、あたしは微笑んで会釈し
        た。
        正式には、上に寄ったまま硬直しているほっぺたのお肉を利用して、作
        り笑いを浮かべただけなんだけど。

        その隣では、顔じゅうに何枚も絆創膏を貼ったお父さんが、あたしに習
        って会釈した。
        こちらはきっと、可愛い子猫ちゃんに顔を引っ掻かれたのに違いない。
        うん、たぶんそうよ。

        「それにしても、ピンクの傀儡子様の撮影技術は最高です♪ 私……毅
        とあんなに……うふふ、あんなに燃えたのって新婚旅行以来かしら?」

        「おい美帆、よさないか。こんな可愛らしいお嬢さんの前で……」

        「はぁ~い。あなた♪」

        美帆さんが、紅い舌を覗かせて笑った。
        旦那様は、元のシャイな感じに戻っちゃったのに、彼女の方はなんだか
        肩の荷が下りたように顔全体を輝かせている。

        「でも、正直に話すと……あっ、気を悪くしないでくださいね。実は、
        ピンクの傀儡子様のことを疑っていたんです。友人の律子に紹介されて、
        あなた様のブログを拝見したときも、なんだか怪しいなって……」

        美帆さんの言葉に、あたしもうんうんって頷いた。
        そうよ、あんなブログを信じてお父さんに会いに来る女性って、詐欺師
        に全財産持っていかれて、それでも詐欺師さんラブ☆っていう、絶滅危
        惧種みたいな人だけよ。

        「だけど……ごめんなさい。私の思いすごしでした。撮影中に響くシャ
        ッターの音に、あんなに身体が疼くなんて、思ってもみませんでした。
        うふふふっ。もしかしたら私って、露出の気があるのかしら?」

        「で、でしたら今度は、夜の学校での撮影などいかがかと。とりあえず、
        娘の通う高校など、うってつけの環境かと……うぅッ!?」

        あたしは、調子に乗り始めたお父さんの足を踏んずけた。
        そして、囁いてあげた。

        「今度は縦横に引っ掻いて、オセロゲームでもしてあげようか?」
        って……
        いひひひひひ……

        それなのに、まさかまさか、お父さんの案が実現するなんて……?!



        1週間後……

        「お父さぁ~ん! 大変たいへん、たいへんよぉ!」

        「落ち着きなさい。雪音」

        あたしは店の奥から飛び出すと、ショーウインドの陰から外を覗いてい
        るお父さんの元へ走った。

        「はあ、はあ、はあ……それが、今、美帆さん……ううん、小野寺さん
        から電話があって……はあ、はあ……」

        「はあ~、ダメだ。数え直しだ」

        「お父さん、並木のそば屋さんの行列なんか、後でいいから。それより
        も聞いて、小野寺さんからお仕事の依頼なのよっ!」

        いつも行列のできるお店『そば屋並木』のお客さんを、指折り数えてい
        たお父さんが、恨めしそうにあたしの方を見る。
        な~んか、いつもと真逆の光景。真逆になった親子の関係。

        でもでもいいの。そんなこと、どうでもよくなっているの。

        「それで、小野寺さんはなんて……?」

        「それが、今度は公園で撮影して欲しいって。そ、その……愛し合うと
        ころをだけど……もちろん、夜のそれも深夜で人通りがなくなってから
        なんだけど……でも、そんなこと……」

        「あはははっ。ほら、ごらん。僕の提案が早速通ったじゃないか。それ
        に雪音。『でも』も『そんなこと』も関係ないさ。公園での屋外セックス
        だろ? ああ、あれだよ。露出プレイってやつだろ? ふふふふ……は
        ははは……ピンクの傀儡子の腕がなるなぁ」

        「その割にはお父さん。ヒザが震えてるわよ。は~ぁ。大丈夫かしら?」

        雪音の脳みそが、危険だよって赤色灯をクルクル回転させている。
        でもその日から、やる気まんまんのお父さん主導で撮影の準備が始まっ
        ちゃった。
        外で使用する機材の選定に始まって、撮影する公園の下見。
        最後にあたしの提案で強制採用させた、大量の虫よけスプレーに蚊取り
        線香まで。

        だって、盗撮マニアさんのサイトに書いてあったもん。
        夏場のお楽しみでの必需品って……

        あっ、言っておきますけど、雪音はエッチな写真は覗いていませんから。
        公園のベンチで男の人のアレを口に含んで、うっとり顔の恋人が写って
        いて。
        ベンチの背もたれに手を突いて、アソコをお見せしたままおねだりする
        恋人も写っていて。
        息をハアハアさせて次のページをクリックしたら、合体! ドッキン
        グ! していたなんて。

        な~んて絶対に絶対に知りませんからね。ホントだよ。







子作り試練第一弾! ブランコで?






















【第8話】



        
        ぷ~ん……プ~ン……ぷ~ん……パチッ!

        「あ~ん。また逃げられたッ! もぉっ!」

        あたしは、サツキかツツジかヒマワリか全然わからない植え込みの中で、
        お父さんを睨んだ。

        「雪音、まだまだ修行が足りないよ。心頭滅却すれば、蚊の羽音なんて
        ……ちょっと、かゆいなぁ。ぼりぼり」

        「だから言ったじゃない。こんな盗撮みたいなマネ。いくらふたりのム
        ードを高めるからって、やりすぎよ。あ~ん。また刺されちゃったぁ。
        雪音の自慢のお肌が……もう。ぼりぼり」

        それから3日後。
        あたしとお父さんは、美帆さん夫婦と一緒に駅の東側にある通称『市民
        公園』へ向かった。
        もちろん暗くなってから。
        というより、今何時かな?
        確かお店を出たのが午後11時半過ぎだったから、もうすぐ日付変更線
        を越える時間帯よね。
        さすがにこの時間になると、公園を散歩する物好きさんもいないと思う
        けど……

        あたしは、木の枝の中から顔だけ出して、周囲を窺ってみる。

        一周4キロ? 5キロだったかな?
        とにかく広くて、あたしたち市民の憩いの場なんだけど、樹齢何十年、
        何百年っていう大きな木がうっそうと繁っている。
        なんでも、江戸時代にはお殿様のお庭だったようで、こんな所でいかが
        わしい撮影をするあたしたちって、当時だったら……
        磔よ! 打ち首よ! 晒し首よ! 
        きっと美少女のあたしなんか、その前に変なこともされちゃうかも
        ……? ブルブルブル。

        「おい、雪音。なに震えてるんだ? ほら、仕事を始めるよ」

        小型のストロボ付き一眼レフカメラを手にしたお父さんが、遊具広場を
        指差した。

        ジャングルジムにブランコ。シーソーに鉄棒に滑り台。
        子供の頃にお世話になった昔懐かしい遊具の世界に、全裸で抱き合う男
        女の姿がある。
        そして、あたしの足元には、ふたりの身に着けていた洋服の入ったボス
        トンバッグが……

        美帆さんと毅さんは、お父さんからの指示を待っているのか?
        広場の端にあるブランコの前でお互いの大切な処を隠すように、身体を
        密着させたまま人形みたいに固まっている。

        「それでは、用意はいいですか? まずは……そうですね。奥さんが旦
        那様のモノを慰めてみましょうか?」

        「な、慰める?」

        美帆さんが首だけこっちに向けて聞き返した。

        「ええ。ブランコに腰かけた旦那様のアレを、奥さんのあなたが口の中
        で気持ちよくしてあげるんですよ。要するに、フェラチオです。知って
        いるでしょ?」

        それに対してお父さんは、いつもと違う調子で事もなげに応えている。
        でもあたしは、知っているんだな。お父さんの秘密。
        だって、昨日の夜。徹夜で作ったノートを植込みの中から丸読みしてい
        るだけだもん。

        「あなた……」「美帆……」

        それでもふたりは、軽く頷き合うと互いに回した両腕を離した。
        お父さんのアドバイス通りに毅さんがブランコに腰を下ろすと、美帆さ
        んがその前でしゃがみ込む。
        和式トイレのスタイルで、ちょっぴり股を拡げて大切な処も覗かせて。

        「うふふ、どうしたのよ? 今夜は全然元気ないじゃない。いつものあ
        なたらしくないわよ」

        「し、仕方ないだろ。こんなアブノーマルな体験、初めてなんだから」

        「もう、あなたがそんな弱気じゃ、いつまで経っても私、妊娠できない
        わよ。毅も私たちの赤ちゃんを早く見たいでしょう? だから……元気
        にしてあげる♪ 美帆に任せて……ちゅぷちゅぷ、ちゅぱぁっ……」

        「あ、あぁ。そんないきなり……」

        美帆さんが、毅さんの股の間に顔を埋めた。
        ふにゃりとした肉の棒の根元を指で支えながら、口いっぱいに頬張って
        いる。

        「んんむぅ、ちゅぷっ。毅のオチ○チン……はむぅ、どんどん熱くなっ
        てるぅ」

        「はあぁ、美帆。気持ちいい……」

        あたしは、木の枝の隙間からじっと覗いていた。
        この前のセックスに続いて、またまた初めてみる男女の行為。
        これがフェラチオ?
        雑誌とかで知っているけど……知ってはいるけど、お、オチ○チンをく
        わえるなんて……
        できるのかな? あたしにも大切な人ができたら、してあげられるのか
        な?

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        そんな思いをジャマするように、一瞬世界が白く輝いた。
        同時に響くシャッターの連続音。

        黒い本体の上に2階建てみたいなライトを取り付けたカメラをお父さん
        が構えている。
        その光に音に動きを止めた美帆さんが、ちょっとだけ顔を引き締めると、
        またフェラチオを再開する。

        やっぱり、美帆さんだって恥ずかしいんだ。
        そうよね。いくら深夜の公園だからって、裸のまま男の人のモノを愛し
        ているんだもんね。
        それに毅さん。立派な身体の割に、ちょっぴり初心な感じだし、奥さん
        の美帆さんがリードしなきゃって……
        がんばって、美帆さん。







揺れるブランコ 試される夫婦の絆?

























【第9話】



        
        「ちゅぶっ、れろッ。ふんむぅ、硬くて熱い。はぐぅ、毅のオチ○チン、
        もっともっと元気に気持ちよくしてあげる」

        「あぁ、美帆……そのまま……」

        首を傾げて、舌と唇で根元から先端まで丹念に舐め上げていく。
        ぼんやりとした照明灯の下で、口の端から唾液を垂らしながら大切な旦
        那様のモノを頬張り続けている。

        やだなぁ。雪音ったら、また変な気分になってきちゃった。

        あたしはしゃがんだままの姿勢で、ジーンズの股の部分を触った。
        指で、感じるお豆の処を突っついた。

        「あぁっ……う、うぅぅんん」

        ビリッって電気が流れて、喉の奥を鳴らしてごまかした。
        でも、アソコがジーンとして、もっと刺激が欲しいってせがんでくる。

        せっかく出発する前にオナニーをいっぱいしてあげたのに、これじゃ全
        然効果がないじゃない。
        ダメよ雪音。これ以上弄ってはいけないの。

        指をつねってメッ!ってしてあげて、あたしは大人の男女が戯れるブラ
        ンコに視線を送った。

        「はむ、むちゅうぅ。毅……気持ちいい?」

        「ああ、美帆。最高だ……はあぁ」

        ブランコの鎖を握り締めたまま、毅さんは肩を震わせた。
        自分からもっと気持ちよくなろうとして、ブランコを前後に揺らせ始め
        てる。

        「ちゅっ、ちゅぷ、ちゅぷ……んんッ、んんぐッ! んんぷっ!」

        目を瞑ったままの毅さんが、ブランコを揺すった。
        そのたびに硬直したオチ○チンが、ピストン運動のように美帆さんの口
        を犯した。

        「んぐぅぅっ、んむぷぅぅ! げほっ、げほっ……んぐっっ!」

        毅さんの硬くて長いオチ○チンを、美帆さんは根元まで飲み込んだ。
        喉の奥にまで突き刺さっているのに……
        顔を歪めて吐き出しそうになっているのに……
        笑顔がお似合いの美帆さん眉間に深い縦じわまで刻まれているのに……

        毅さんは、揺れるブランコに合わせて、何度も何度も美帆さんの柔らか
        い唇を貫いている。
        自分ひとりだけで快楽の世界に浸っている。

        「ちょっとひどいよ! 毅さん、美帆さんが苦しんでいるのに、自分だ
        けなんて……!」

        「待ちなさい、雪音」

        植え込みから飛び出そうとしたあたしを、お父さんの手が止めた。

        「これは、小野寺さん夫婦の問題だ」

        そう言いながら、お父さんは平然とシャッターを押した。

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        今夜のお父さん。なんだか格好いいわね。様になっているわね。
        これで、ズボンの前を膨らませていなかったら、きっとお母さんも見直
        してくれたのにね。惜しい!!

        その間も、美帆さんは必死にフェラチオを続けている。
        苦しいのに、だから肩から背中にかけて脂汗をにじませているのに。

        でも、どうして? 
        どうして、そんなに辛い顔をしているのに、ほっぺたのお肉を凹ませて
        まで毅さんのオチ○チンを受け入れるの?

        「あぁ、美帆っ。出る……出そうだよ」

        「んぐぅ、はんむっ……はあ、はぁ、出してぇ。美帆の口に熱いのを出
        してぇ。毅の精液、全部飲んであげる」

        毅さんが悦に浸った表情のまま、腰を突き出した。
        ブランコがお寺の鐘突きみたいに片方に揺れて、ヌラっと光る肉の棒が
        唇の中へと吸い込まれていく。

        「ああ、あっああぁぁっ……美帆ぉっ!」

        「んむぅぅっ、ぐふぅっ……うれしい……あなた……」

        どぴゅう、どぴゅどぴゅどぴゅ……ドクドクドク……
        ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ……

        ブランコに腰かけたまま、毅さんは背伸びするように上体を反らせた。
        美帆さんは、オチ○チンを口に含んだまま、喉仏のあたりをコクコク動
        かした。

        愛する人の精液を胃に流し込みながら、美帆さんの表情が和らいだ。
        それは、まるで悪戯っ子を見守るお母さんの瞳。
        愛する人の悦びのためなら、その身を差し出せる自己犠牲の眼差し。

        「むちゅぅぅっ、れろっ、れろっれろっ……」

        カシャッ、カシャ、カシャ、カシャッ……

        お父さんがシャッターを押した。
        全てを射精した旦那様のモノを、唇と舌で清める美帆さんの姿を被写体
        に収めていく。

        「やるじゃない、お父さん。ふたりの最高の瞬間をわざとずらしてあげ
        るなんて……あたし、お父さんを見直しちゃった♪」

        「あっ、いやそれが……」

        お父さんが、首元をぼりぼり掻いている。

        「撮ろうとした瞬間、耳元で『プ~ン』ってやられて……そのパシッ!
        ってやってるうちにだな……あは……あははははは……ぼりぼりぼり」

        拝啓、お母さん。当分、帰って来なくて結構です。
        やっぱり、お父さんは、お父さんでした。