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縁マンで抱かれて……  INFORMATION

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【小説 縁マンで抱かれて…… ご案内】


        
        「なあ、千佳。あの話どう思うよ?」
        友哉が話し掛けてきて、アタシは『あの話』の対象物を見つめた。
        街の人に『縁マン』と呼ばれる、円形をした小高い丘を。
        そして、その縁マンには、密かに語り継がれている噂が……

        『満月の夜に縁マンの頂上でセックスをすれば、そのカップルは永遠に
        結ばれる』

        その噂が嘘か誠か、その真意は定かではない。
        だが縁マンを見上げる友哉の瞳は輝いていた。

        「千佳、俺たちも縁マンでエッチしてさ、その永遠のカップルになって
        みたいと思わないか? 見晴らしのいい丘の上でセックス、気持ちいい
        と思うぜ」

        全5話の短編ストーリーではありますが、どうぞお愉しみくださいませ。




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                   登場人物紹介

            第1話    縁マンで青姦?!              
         
            第2話    寒風に晒されて……セックス! セックス!

            第3話    裸にされてキスをして……その後は?

            第4話    男のロマンって、パンツを脱がせることなの?
             
            最終話   バカップルは、縁マンの中心で愛を叫ぶ?! 




【第3話  ディープキスは寒風に晒されて…… より抜粋】


        なぜだろう? 寒いはずなのに身体がカッカしてる。
        大声出して怒ったからかな? それとも、こんな危ない展開にこっそり
        と期待して?
        縁マンでエッチして二人の愛を得るよりも、青姦っていう危ないキーワ
        ードに千佳自身も乗り気だから?

        わけの分からない展開に自問自答しながら、アタシは背負ってきたリュ
        ックサックを開けた。
        中からレジャーシートを取り出すと、風をはらませながら拡げた。
        重しの代わりにアタシが乗っかって、ついでに友哉も手招きして、それ
        でもパタパタとはためいているから、着ている服も重しにするつもりで
        脱いでいった。

        耳元では、北風だけがビュービューと唸り続けている。
        それと一緒にドクンドクンと打ち鳴らされる千佳の心臓の鼓動と、フガ
        ァフガァってやってる友哉の鼻息。
        とっても耳障りな音だったのに、気が付けば全然気にならなくなってる。

        だって千佳は、それどころじゃないから。
        どんどん身軽になっていく身体に心が怯えているの。
        どんどん恥ずかしい姿にさせられる身体に心の震えが止まらないの。

        足元には真っ赤なエアージャンパーが落ちていた。
        その上にセーターが乗っかってトレーナーも乗っかって、たった今、防
        寒ズボンも乗せられた。
        ……ということは、千佳の身体に残っているモノって?

        「ちょっと友哉。そんなにジロジロ見ないでよ。は、恥ずかしいでしょ」

        アタシは太股をピタッと閉じ合わせて、バストの真上で両腕をクロスさ
        せて、女の子らしいセリフを呟いていた。
        本当は、羞恥心よりも寒さの方が勝っているのに、やっぱり千佳は女で
        あることだけは捨てられないから。