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典子です 『見果てぬ夢』 公開日のお知らせです♪♪

皆様、ご機嫌いかがでしょうか?
小説『見果てぬ夢』でヒロインをさせてもらっている典子です。

前回に続いて2度目の登場ですが、顔の方はもう覚えていただけましたか?
まだの人は、よ~く見て覚えてくださいね。

えっ? 上の顔はいつでも拝めるんだから、今日は下に付いている女の顔を覗いてみたいって……?!
どうせ、物欲しそうに涎を垂らしているんじゃないのかって……?

あ、あのぉ……それって、まさか……?!
典子の大切な処……?!

えっ? いい年して、いつまで顔を赤らめているの?
人妻なんだから、さっさとスカート持ち上げてパンティーを降ろせって……?!

…… ……!!!

ふーん。そうなんですか?
ここへ集まって来る方たちは、そういう目で今までも出演する女の子を見ていたんですね。
卑猥な野次を飛ばして泣かせていたんですね。

いけませんよぉ。坊やたち……
そんなイケナイ事をする子共は、お家に帰ってお母さんにお尻ペンペンしてもらいなさい!

なんなら私が叩いてあげましょうか?! ふふふふっ……って?

あれ? あれ? あれ? 

いやだ……私ったら……(つい、本音が……)

……え~、まあ~、その~
これからは、健全な大人同士のお付き合いをお願いしますね♪♪ うふっ……♪♪

ということで、ここからは『見果てぬ夢』公開予定日コーナーにうつりますね。

第3話 11月1日 金曜日
第4話 11月4日 月曜日

時刻は、それぞれ午後8時を予定しています。

出演は、もちろんヒロインである私、岡本典子が務めさせていただきます。

でも、せっかく昔の恋人とふたりっきりの夜なのにね。
あの人、私にこんな恥ずかしいことを命じるなんてひどすぎる!

えっ? なんのことか知りたいって?

うふふふ、それは……ないしょ♪♪

詳しいことは公開日までお待ちになって下さいね。

では、さようなら~

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拓也の見果てぬ夢






















(2)


3月 30日 日曜日 午後8時  岡本 典子

                 

自分の人生は、己の腕一本で切り開くもの。
人は利用しても利用されるものではない。
ましてや、お互いの利益のために、協働するなど……

俺は、ふっと顔を緩めると、窓ガラスのはるか眼下に拡がる無数の光の点を眺めていた。

個々の光はそれぞれ独立していても、それが縦につながり横につながり、知らず知らすのうちに、壮大な夜景の一部へと取り込まれていく。

「そして、今夜から俺の協働も始まる……か」

視線をガラス窓から、部屋の中央に配置されたベッドへと移す。

けばけばしいラブホテルのそれではない。
かなりゆったりとした作りのそのベッドは、変な例えだが大柄の男ふたりが一緒に寝ても、まだお釣りがくるほどの大きさだった。

「ふふっ、これなら色々と楽しめそうだ」

俺は、ベッドに上がると仰向けに寝転んだ。
そのまま、高ぶる気持ちを落ち着かせようと目をつぶる。

だが、無駄な行為のようだった。
まぶたの裏にまで、あの女の容姿、仕草その全てが、期待と想像を織り交ぜた映像として映し出されていく。

今夜の俺との行為のために、隣接する浴室で自分の肌を磨く女。
図らずも運命の悪戯に翻弄されながらも、健気に愛する者のために、自ら恥辱に身を晒す女。

久しく感じることのなかった俺の性的本能が、ガウンからはだけた下腹部に、大量の血液を流入させ始める。
男の分身の頭をもたげさせている。

一層のこと、シャワーを頭から浴びながら、女を犯すか?

心の準備に時間など与えさせる必要はない。
愛しい夫の名前を連呼させながら、女に腰を打ち付けるのも、これもまた一興か?

勝手に妄想する本能の暴走に、俺の息子が益々硬く背伸びする。

「ふふ、俺もまだまだガキだな……」

ふっとおかしくなり、興奮にいきり立つ息子をなだめるように、計算高い提案をしてみる。

まあ、待て。これからも長い付き合いになる女だ。
今夜くらいは、ベッドの上で甘い夢に浸らせるのも、悪くはないだろう。

まもなくして腕の中で鳴くことになる女に、過剰なまでの期待を寄せながら、俺は、これまで自分に降りかかった数奇な運命を思い返していた。


今から4年前……

俺はこの街にある国立大学を卒業後、同じくこの街に本社を置く全国有数の金融企業、時田金融グループに入社した。

当初配属されたのは、法人向けの貸出部門。
一応、この会社の出世コースに乗ったといって過言ではない。

そこで、主に出資申し込み法人の財務審査を2年間勤めあげ、同期入社組みよりも1歩も2歩も先んじる昇進を続けていく。
24で主任を、翌年には係長を……
そして、同僚から羨望の眼差しで見られ始めた矢先、大きな落とし穴が待っていた。

『同年4月1日をもって、建設部2課 課長に任ずる』

予想もしない辞令に、俺は愕然とした。
まるで、後頭部をハンマーで殴られたようなショックに、しばらくの間、茫然としていた。

建設部課長、役職の上でこそ昇進ではあるが、事実上の左遷。
俺は、一気に出世コースの階段から転げ落ちていった。
そう、要するにお払い箱ってやつだ。

でも、どうして……?
どう頭をひねっても、思い当たる節はない。

思い悩んだ俺は、同期で人事部に配属されている友人から、それとはなしに真相を聞き出すことに成功した。
だが、聞いて慄然する。

まさか、俺の人事に篠塚副社長が絡んでいたとは……?!

篠塚唯郎(しのづか ただお)、時田金融グループ副社長。
独裁的且つカリスマ経営者、時田謙一の足下にも及ばないが、肩書通り、社内ナンバー2の実権を持つ男。
それに、これはあくまで噂だが、時田謙一のワンマン経営を危惧する一部の反時田勢力の、事実情のリーダーとの話もある。

どうやら俺は、気付かないうちに、とんでもない者の尻尾を踏んでいたようだ。
だが、そうして考えてみると辻褄の合う部分もある。

これもまた噂であるが、長らく空席が続いていた社長秘書課の課長職のポストに、俺が就くという話がもっぱらだった。
もしそれが噂通りなら、出世コースを突き進む俺を排除することで、延いては時田社長の力をも削ごうという魂胆なのだろう。

まあ、俺にとっては、とんだとばっちりでいい迷惑なのだが……

この事実を知った俺は、しばらくの間、酒に溺れていた。
定時終業と共に酒場に繰り出しては、浴びるように酒を飲む日々。
情けないことだが、俺は現実逃避していた。

そして、そんな自堕落な行状の末、偶然巡り合ったのが、今、俺のためにシャワーを浴びている女というわけだ。
まあ、そんな彼女も、俺並の……いや、俺以上の辛酸な人生を送っているようだが……


そろそろ女が、出てくる頃だ。

俺は、ベッドの上から扉がひらくのを待つことにした。
禁断の情事に、頬を羞恥色に染める女に期待して……



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典子の見果てぬ夢


















美少女たちが、羞恥の宴に涙を流す半年ほど前
偶然にも同じ街から始まる、もうひとつの羞恥の物語が存在した。







(1)


3月 30日 日曜日 午後8時  岡本 典子



シュル……シュルル……スス……ススス……

私は服を脱いでいた。
身に着けているものを引き剥がすようにして一枚一枚……

若葉の芽吹きに合わせた、淡いグリーンのブラウス。
遠い昔の初恋の思い出に浸りたくて、無理をして履いた、チェック柄のプリーツスカート。

ボタンを外しファスナーを引き、床にはらりと落ちた物を軽くたたんでは、洗面台の上に置いていく。
そして、つい確認するようにドアロックに目をやってから、ブラを外し、指が腰に貼り付いたショーツのところで止まった。
やや前屈みで、ウエストのゴムに指先を引っ掛けたまま……

典子、本当にいいのね。
後悔……してないよね。

念を押すように自分に語り掛けてみる。
今さら逃げ出すことなんて有り得ないのに、私は卑怯な同意を取り付けようとしている。

ほんの一瞬だけ時間が止まり、想定通りって表情で心が折れる。
私は、スルスルと最後の一枚を引き降ろすと、ブラとショーツを一緒にして、積み上げた服の一番下、スカートで包むようにしてそれを隠した。

ただ、シャワーで汗を流すだけなのに……
ただ、きれいなお湯で、身体を清めるだけなのに……

どうしたというのよ、典子?

今から会うのは、昔の恋人……
それも、ふたりっきりの夜のホテルで……
だったら、大人の女性のあなたならわかるでしょ。

さあ、彼の機嫌を損ねないように、早くシャワーを浴びましょ。
でも、男の人が大好きな処は、念入りにね。


ザザー……ザザザー……ザザー……

シャワーノズルから勢いよく噴き出す熱めのお湯を、私は惜しみなく素肌に浴びせていた。
何にも染まらない透明なお湯が、肩から下腹部へと滝のように流れ落ちていく。

右手で、肌を滑るお湯を受けとめては、ふたつのふくらみに満遍なく掛け撫でる。
手のひら全体を使って軽くマッサージするように、下から乳房を持ち上げては、さっと放してみる。

プルンと、まるでお皿に落ちたプリンのように、私のバストは揺れた。
学生時代から、好奇心に満ちた視線に晒されたバストは、今もほとんど垂れ下がることなく、瑞々しく張り詰めている。

「下も綺麗にしないと……」

肩幅にひらいた両足首の間を、バシャバシャと音を立てながら、肌を清め終えたお湯が落ちていた。

私は、意味も無い指示を口にしながら、指を下腹部へと這わせていく。
流れ落ちるお湯になびく陰毛を、頭の髪を洗髪するように指の腹全体を使って、地肌から丁寧に洗い流した。

そのまま、真ん中の指3本を揃えて、割れ目の中へと沈めていく。
腰を落とし気味に、ひざをやや外向きにして、3本の指先がデリケートな肉の襞を……壁を……下手に刺激しないように慎重にこすっていく。
わずかに残る女の匂いを痕跡を、一切否定するように……
男の興味を惹かせないように……
指先の刷毛を動かし続けた。

ふふふっ、私ってバカなのかな?
どうせ今から、典子の身体は男の手によって淫らに汚されるのに……
わざわざ念入りに洗い清めるなんて、自分から行為を期待しているみたいでなんだか恥ずかしいよね。

そのままの身体で、男に好きにされた方が……強引に身体を奪われた方が……
自分の心にも言い訳をせずに済むし、私も傷付かないで済む。

……けど……だけどね……

それでは、ダメなのよね。
私の心にケジメがつかないの。

ね、そうだよね。博幸。

浴槽から出た私は、肌から滴る水滴をバスタオルで拭っていく。
拭いながら、壁に設置された鏡に映る裸身をジッと見つめる。

あなたが、自分の好みだって褒めてくれた、肩に掛るストレートな黒髪。
あなたが昔ファンだったアイドル女優より、もっと綺麗で可愛いよって、褒めてくれた私の目鼻立ち。
そして、あなたが2年と少し愛してくれた、この肢体……

そうよ、私のいやらしい身体……
セックス大好きな身体……
おっぱいも腰付きも、はしたなく男を誘っているようで、自分でも軽蔑したくなるくらい典子の身体、恥ずかしいよ。淫らだよ。

……だから、今晩から典子は変わることにしたの。
私は、この身体を使って博幸の夢を実現させてみせる。
そのためには、5年? ううん10年かかるかもしれない。

でも、私は、あの男に賭けてみることにしたの。
あの男なら、私たちの夢を実現させてくれそうで……

その代わり、博幸。
当分の間、典子のことは忘れて……
私がどんな行為をしていても、知らない顔をして目を閉じて……耳を塞いでいてね。

ごめんなさい。博幸。

なにも身に着けず、バスタオルだけを巻きつけると、ドアノブを回す。
カチッとロックが外れ、私は男が待つ部屋へと、足を踏み入れた。




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新作 『見果てぬ夢』の典子です 公開日のお知らせです♪♪

えー、皆様、初めまして。

『見果てぬ夢』に、ヒロインとして出演させていただくことになりました、岡本典子です。
何分にも、全てのことが初体験なので、ここでの挨拶を含めて、緊張の連続で毎日を送っています。
ですから、皆様方におかれましても、私の稚拙な言動、行為、多々あるとは思いますが、出来る事なら今後とも温かい目で、励ましていただければと思います。

えっ? なんでしょうか?
こんなお堅い挨拶、全然面白くないから、もっと弾けて見せろって……?!
初登場なんだから、俺たちの質問に答えろって……?!

あ、あのぉ、そう仰られても、典子は真面目な主婦ですし、プライベートに質問には……ちょっと……
まあ、弾けろと言われればこのくらいは……モジモジモジ……

「はぁ~い。みなさぁ~ん。しばらくの間、お世話になるピチピチギャルの典子でぇ~す。
25才でも、熟していない青リンゴみたいな若い子には負けませぇ~ん。
ほらぁ、典子のムッチリとした肉付きのいい太もも、色っぽいでしょ?」

……って、なによこれ?!
空からこんなカードが降ってきて……

え~っと、なになに?

「なんでも初回が肝心なんだから、もっとサービスしろ。
なんなら、典子の成熟した肉体を皆様にお見せしろ……BY とっきーさっきー」

そ、そんなぁ。作者さん、ひどいです。
典子、お話の中では悲劇のヒロインだから、これ以上苛めないでくださ~い。

私、今から泣いちゃいますよ。
そうしたら、どんなにお話が盛り上がっても、涙が品切れで鳴けません……あっ違った、泣けませんから。
みんな白けますよ。閲覧者激減しますよ。

ふふふっ、困るでしょ。
とっきーさっきーも、泣いちゃうでしょ。

だからぁ、挨拶はこのくらいにして、新作品の公開予定日コーナーにいきますね。

第1話 10月26日 土曜日
第2話 10月29日 火曜日

時刻は、それぞれ午後8時を予定しています。

出演は、もちろんヒロインである私、岡本典子です。

……? ……! あら?!

第2話って……えっ! あの人が主演なの?!

だったら、どうして欠席してるのよ!
今日は記念すべき……(じゃないけど) まあ……おっほん。
それなのに、なぜよ! 典子だけに恥ずかしい思いをさせるなんて……ずる~い!

ということで、まあ、これからも色々とあると思いますが……

どうか皆様、『見果てぬ夢』に、ご期待くださいね。
突然の新作だからといって、手抜きとかは一切ございませんのでご安心ください。

では明日、お話の中で再会しましょうね。

さようなら~

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見果てぬ夢  登場人物紹介























  【登場人物紹介】


  岡本 典子(旧姓 坂上)   

本作品のヒロインで、夫と共に築き上げたパン屋を営んでいる。25才 非処女
(ただし、現在は都合により休業中)
夫の夢の詰まった店舗と再開発に揺れる愛する街を守るため、日夜懸命な努力を積み重ねるも報われず、苦渋の決断の末、ある男に自らの身体を差し出すことになる。
高校時代は、我が校始まって以来の美少女学生と噂されたこともある。


  岡本 博幸

典子の夫で『ベーカリーショップ 岡本』の店主 既に他界
3年前、典子と知り合い、その後結婚。
長年の夢だったパン屋の経営を典子と共に苦労の末実現する。
だが、店の経営が安定した頃持ち上がった街の再開発計画に翻弄され、体調を崩し世を去る。


  河添 拓也 

時田金融グループに勤める会社員で、典子の元恋人。26才
高校時代はサッカー部に所属し、マネージャーを務めていた1年後輩の典子とは、そこで知り合い、お互い深い関係になったこともある。
時田金融では、出世街道を突き進むも上層部の陰謀に巻き込まれ、左遷。
元恋人の典子の身体を利用して再起を目論んでいる。


  謎の人物

どうやら、典子とは知り合いらしいが、氏名は不詳。
暇なときは、自作の妖しげなパンと共に店番をしていることもあるが、時田金融に潜入したり、全国美少女ウォッチャーの旅を計画したりと、謎の多い人物。


  篠塚 唯郎副社長

時田金融グループ、ナンバー2の実力者。
現社長、時田謙一のワンマン経営に批判的で、密かに反旗を目論んでいるという噂も……
河添を左遷した張本人。



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あくなき夢~終わり……そして始まり























(五十二)


八月 二十六日 火曜日 午前十一時  時田 謙一
 


「では、そろそろイッちゃってください!
私に、舞衣さんが絶頂する姿を見せてください!」

「んんッむぅっ、ひっぃいいぃぃぃッ! く、クリトリスは……はぁぁぁぁぁっ、だめぇぇぇぇぇッ!」

クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ……

「はうぅっ、き、気持ちいい……気持ちいいのぉっ、はぁぁあああっんッ……」

全裸の少女が、自らの股間にバイブを突き立てて痴態を演じている。

黒いソファーの上で両足をM字型にひらき、女の全てを晒けだすあられもない姿。
全身にローションを塗りたくったように汗をテカらせた、艶めかしい肢体。
官能の炎に染まる自らを戒めるように浮かべる苦悶の表情。
愛する友を守るため無機質な玩具に初めてを捧げた、意地らしいまでの自己犠牲の精神。

その少女が、今まさに望まない快楽の頂上まで登り詰めようとしている。

壁一面に設置された、60インチはある大型の液晶画面の中で繰り広げられる等身大の少女……吉竹舞衣の処女喪失ショー。
女にとって一生に一度しか経験できない通過儀式。
その全てが記録された映像を、自分は座り慣れた椅子に身体を預けて鑑賞していた。

「そろそろだな」

それまでの、生娘特有の肢体の強張りが消え失せている。
バイブから湧き上がる未知の快楽に、戸惑い恐れていた表情も官能一色に染まる。

無意識のうちに自ら腰を突き出し……
両指が硬さの残る乳房を鷲掴みにし……
玩具を根元まで飲み込んだ秘裂からは、真新しい透明な汁をトロトロ溢れさせ……

そして……

「はぁあああぁぁっ、いいぃぃッ、いいぃのぉっ! イクゥッ、イッちゃうぅぅぅぅッッッ……!!」

少女は女の声で絶叫した。
全身の筋肉が電流を流されたように激しく痙攣し、背骨を限界にまで湾曲させ、見ている者全てに淫らな絶頂を証明した。

おっ?!

思わず片手を自分の下腹部に押し当ててみる。
何の変化も示すことのないズボンの中のモノが、今、僅かに反応した!

「ふふっ、徹也もやってくれる……」

自分を毎回、想像以上に楽しませてくれる早野有里もなかなかの上物だが、この吉竹という娘もまた負けず劣らずの上物のようだ。
完璧なまでの自分好みの娘。自分好みの趣向……

だが、徹也のやつ……いったい、どこでこれだけの逸材を仕入れているのか?

……いや、それを問い質すのは野暮というものかもしれない。
奴には奴なりの仕事? に対する誇りがあるだろうからな。

画面に中で露わな肢体を投げ出す娘を一瞥すると、自分はテレビの電源を落とした。
そして、部屋の入り口付近で待機している若い女に声を掛ける。

「どうした? 晴海。
……顔が真っ赤じゃないか? 熱でもあるのか?」

「い、いえ……そんなことは……」

一瞬、言い淀みかけた女は、細く美しい指を腰の前で組み合わせたまま1時間程前からそこに立ち続けている。

山崎晴海(やまさき はるみ)……

我が時田金融で、この春から社長秘書を務めている。

年令は有里や舞衣とほぼ同世代。
確か、19だったか……

まだまだ、あどけなさを残す顔付きだが、濃紺のレディーススーツに覆い隠された身体からは、未成熟ながらも女の色香を漂わせ始めている。

「ふふふっ、本当のところを当ててやろうか? 晴海。
……お前、同性が漏らす、あの声に感じていただろう?
もうあそこが……いや、晴海のおま○こが、濡れ濡れで我慢できないんじゃないのか?」

「……くっ!……いえ……は、はい、そうです。
……晴海は……ご主人様のエッチな映像に、あそこを……いえ、お……お、おま○こをずっと疼かせていました。
はしたない……わ、割れ目から、いやらしいお汁を溢れ出させています。
……どうか、ご主人様。こんないけない晴海を厳しく躾けてください。お願いします」

勝気な性格を表すやや吊り上がり気味の眉が、ぴくぴくと小刻みに震えた。
クリクリとした大きめ黒目を、微かにだが潤ませている。

だが、この3か月。自分の片腕である小宮山に相当厳しく仕込まれたのか? 口上自体は、自分の本能をくすぐる上出来の内容だった。

あのジャジャ馬娘をここまで調教するとは……
あの男も徹也と並ぶいい腕を持っている。

尚も震える指でスカートを持ち上げようとする晴海を、自分は手で制した。

「その殊勝な心がけ、これからも忘れるんじゃないぞ。晴海」

「……はい」

「……それと、昼からの予定は全てキャンセルにしておいてくれ。
急に、大事な客人を招くことになったのでな」

「は、はい……かしこまりました」

晴海は、一瞬戸惑いの表情を見せたが、すぐに普段の秘書の顔を取り戻した。
軽く一礼すると、必要以上にケツをくねらせながら部屋を後にする。

「ふふふっ、晴海め。わしの気を引こうと、こざかしい真似を……」

だが、あの娘……
まだまだ、心の底まで従順な奴隷秘書になったわけではなさそうだ。

屈辱の口上を述べる一瞬に垣間見せた、憎悪をたぎらせた悔しげな表情。

守るべき者がいると辛いものだな。晴海。
いや、自分にとっては好都合というべきか……
手のひらの上で、これだけの美少女が淫らなダンスを披露してくれているのだから……

「あとは、これだな」

壁に掛けてある1枚の額縁に目をやる。

『学校法人 洋明学園 完成予想図』

精密なタッチで描かれた光り輝く白亜の校舎に多目的グラウンド。その他の教育施設を含む建物群。
我が時田金融が、社長である自分の号令の元初めて手掛け、まもなく完成予定の私立高校である。

「わしの目に狂いはないはず……」

健全な学校教育を名目とする学園想像図に、自分の心は躍り出していた。
同時に、男を忘れた下半身までもがその踊りに加わろうする。

そして、その中心に踊り出た自分を狙う刺客こそが、己自身であることも自覚しながら……


『 少女涙の羞恥生活  完 』



※ 長らくのご愛読、誠にありがとうございました。
尚この作品は、ひとみの内緒話様のサイトでもお読みになれます。
  サイトへは下のバナーからどうぞ。


女子○生ひとみのアブナイ体験と、ちょっと過激なSM官能小説




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涙涙の蛍の光だよ バイバ―イ?! 『少女涙の羞恥生活』 お知らせです

読者のみなさ~ん、お元気ですかぁ~?
『少女涙の羞恥生活』で、涙涙のヒロインをさせられている有里でぇ~す。

えっ? どうして有里があいさつしているのか? って……
今回の主役は、大御所のあの人じゃなかったのか? って……

ふーん、ふーん……そうなんだ。

みんなは、可愛いくて、セクシーで、ナイスバディの美少女よりも、あんなスケベで、陰湿で、変態で、強欲な悪徳商人さんの方が好みなんだ。

「うふふふっ、越後屋。お主も悪よのぉー」って、こんなのどこがいいのかしら?

どうやら、有里は、お呼びじゃないみたいだから、もう帰るね。
今さら止めたって無駄だよ。もう決めたんだからね。

帰るよ。さよならだよ。バイバイだよ。消えるよ……本当に帰っちゃうよ!

……誰も、引きとめてくれない。え~ん……え~ん……え~ん……

(舞衣)(千里)(茜)
ちょっと、有里。大人げないよ。
読者様に愚痴を言ったって始まらないでしょ。

(有里)
あっ?! みんな、来てくれたんだ。

(千里)
ところで、有里。
ちゃんと皆様に、大切なお知らせを説明してくれたでしょうね。

(有里)
えっ! あの……その……まあ、その~……ごほっごほっげほっ。

(舞衣)
もう、しっかりしなさいよ。有里。
あっ! お布団持ってきて病人の振りしたってダメでしょう。

(茜)
え~っ、茜、がっかりですぅ。
せっかく出演が決まって張り切っていたのに、主役さん。ものすごぉ~く頼りないですぅ。

(有里)
千里お姉ちゃん、ちょっとちょっとぉ。
誰よ、あのいやみオーラ全開のお子様は……?

(千里)
あ、彼女ね。彼女は……

(茜)
みなさぁ~ん、こんにちは~♪♪
セクシーナース、茜ちゃん。まだまだピチピチの19才でぇ~す♪♪
第2章では、堂々センターを狙いまぁ~す♪♪

(舞衣)
あっ、この子? さりげなーく話題に触れてる?!
あっ、自家製の名刺を配ってる?!
あっ、ティッシュまで……?! これでなにをしろと?

(有里)
はぁーい。お子様は、そこまでよ。
名刺やティッシュでセンターを奪おうなんて、10年早いのよ。
有里なんか、第1章終了記念の、オリジナルDVDを配っちゃうから。
わたしのエッチだけじゃないよ。
舞衣のヴァージン喪失まで、もれなく収録されてるレアものよ。

(千里)
わぁー、これ……恥ずかしい!
有里や舞衣の大切な処、丸見えよ! 無修正じゃない!
あなた……どんどん話の主旨から脱線しているわよ。
……う~ん。仕方ない。
全員、整列!!

(有里)(舞衣)(千里)(茜)
ということで、突然ですが、皆様に悲し~い報告がありま~す。
長らくご愛読いただきました『少女涙の羞恥生活 第1章』は、今回の第52話をもって終了とさせていただきます。
毎号欠かさず、閲覧していただいた皆様。
誠にありがとうございます。
適当に読み飛ばしていた皆様も、ピコピコハンマーで頭を撫で撫でしながら、ありがとうです。
ただいま、私たち4人が、作者のとっきーさっきーを椅子に縛り付けて、第2章の構想を練らせております。

(有里)
居眠りするとっきーさっきーを、鞭でビシーッって叩いて……

(舞衣)
麻縄で、ギュウギュウに縛って吊るして……

(千里)
真っ赤な蝋燭をタラ~ッって……

(茜)
どうしよう? どうしよう? どうしよう?
まち針を大事な処にぶすり!
乳首を千枚通しでぶすり!
それとも、爪の隙間に5寸釘を打ち込んで……ひひひひっ……♪♪

(有里)(舞衣)(千里)
ちょっとぉ、あの子、こわぁ~い。
目が逆三角形になってる!

(有里)(舞衣)(千里)(茜)
まあ、そういうことで、ご了承いただくとして、次号の公開予定を説明しますね。

第52話 10月22日 火曜日

午後8時公開を予定しています。

……以上です。

(有里)
な~んか、肝心なことって妙にすっきりだね。

(千里)
まあ、出演する当人が、大御所様でお偉い方だから挨拶に来るわけないしね。
仕方ないんじゃない。

(舞衣)
……そう言えば、私たちの後の作品。それにも全然触れていないけど、いいのかな?

(茜)
まだのようなら、この茜ちゃんが……♪♪

(有里)
シャラップ!! 小娘はお黙り!
おほほほっ……第2章も引き続き、主役とセンターは譲らないわたし有里が、紹介させていただきます。
え~、惜しまれながら終了することになった『少女涙の羞恥生活』に変わりまして、『見果てぬ夢』が、始まります。

今届いた設定書によると……
愛する夫の夢実現のため、その身も心も差し出す若妻 典子。
その彼女を踏み台に、社内での地位上昇を画策する男、河添拓也。
夫との夜の営みしか経験のなかった典子が、河添の羞恥に満ちた責めに、その成熟した身体を震わせる。
ホテルで……自宅で……男のマンションで……他多数の場所で……

(舞衣)(千里)(茜)
ヒロインって、主婦?
夫がいるのに、他の男性と……ごにょごにょごにょ……要するに不倫?!
それに、羞恥の責めって……?!

(有里)(舞衣)(千里)(茜)
いやらし~い! エッチ! 信じられな~い!

(舞衣)
あら! もう、こんな時間。

(千里)
ホントだ。さあ、茜。お仕事があるんだから帰るわよ。

(茜)
えっ! まだ、名刺とティッシュ、半分しか配ってないですぅ。

(有里)
わたしも、お蕎麦屋さんのバイトに遅れちゃう!

(有里)(舞衣)(千里)(茜)
と、いうことで、皆様。
これまで、少女涙の羞恥生活を応援してくださり、誠にありがとうございました。
次回作『見果てぬ夢』も、私たち同様、温かく見守ってくださいね。
それではまた、近いうちに再会できることを、とっきーさっきーにもお願いして……

さようなら~ バイバ~イ またね~


ドンドンドン!!

(時田)
誰だぁ! わしをロッカーに閉じ込めたのは?!
これでは、下々の者に、わしの偉大さを見せられんではないかぁ!
早く、ここから出さんか!
これでは、新作『見果てぬ夢』の試写会に間に合わんぞぉー!
出せぇっ! 出してくれ! 頼む、出してくださぁ~い!!

(有里)
あれぇ? さっき通り過ぎた女の人。
次回作の主人公さんだったような……?!
でも、どうして、掃除婦の格好してカギを振り回していたんだろう?

……ま、いいか。

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先輩ナースの嫉妬























(五十一)


八月 二十五日 月曜日 午後二時三十分  水上 千里
  


「水上さん、ちょっと聞いてるのッ!」

「ええ……それで、話はそれだけですか……?」

「あなたねぇッ、いくら松山先生のお気に入りだからって、あまり頭にのると痛い目に合うわよッ。
新入りは新入りらしく、大人しく地味に下積みの仕事をすればいいの。
……わかったわね!」

私は先輩ナース数人に突然ロッカールームに呼び出された。
そして取り囲まれ、彼女たちは怒りに任せた厳しい口調を私に浴びせ掛けた。

どうやら私を松山先生が診察時に連れ歩いているのが、先輩方の気に障ったみたい。

譲れるものならこちらから喜んで譲るんだけど……
でもそんなこと、私に言われても……ねぇ。

……それに私、こういう人たち大嫌いなの。
いつも先輩面吹かせて仕事もロクにしないのって最低!!

「あの、もういいでしょうか?
私、勤務中ですので……」

「まだ話は終わってないわよ。
……大体なによ、その澄ました顔は……なんかッイラつくわねッ!」

威嚇しようと思ったのか、ロッカーの扉を蹴りあげている。
ほとんど中学生の不良レベルって感じ。
こんな人でも看護師資格を保有していると思うと悲しくなってくる。

「これはどうも失礼しました。
ただ、この顔は生まれつきですので、変更するわけにはまいりません。
では、これで……」

「待ちなって言ってるんだよッ!」

「……クッ!」

先輩ナースのひとりが私の肩を掴んだ。
名前は確か……井本京子。
この病院のお局ナースの長老だと誰かが言ってたような……?

顔はまあまあだけど、この性格ではねえ。
へたをしたら一生独り身かも……

「その肩の手、除けてもらえませんか?
私、あなたたちと違って忙しいんですよ」

「ふーん。いい度胸ね。
私にそんな口をきいたのは、あんたが初めてだよ。
そこまでため口叩くんなら、覚悟はいいだろうねぇ。
謝るなら今のうちだよッ!」

「……そうよ、あなたの態度が気に入らないのよ……」
「……そうよ……そうよ……」

取り巻きのナースが騒いでいる。
どこにもいるのよね。こういう主体性のない人たちって……

ただ怒らせすぎたかな……?
取り巻きの輪が一気に狭まってきた……
……まずいかも……!

バタンッ……!!

その時、勢いよく扉のひらく音が……?!

「水上さーん、いますかーぁっ? 整形外科の○○先生がお呼びですよーぉっ……」

「は、はーぁいっ、今、行きまぁーすっ!!」

瞬時に私は返事をしていた。
誰か知らないけど、助かったわ。
突然の呼び出しと私の大声に取り巻きの輪が乱れ、その隙に私はロッカールームを飛び出した。



「ふーぅ。助かった……」

慌ててフロアーに戻った私は、ひと息吐くように大きく息を吐き出した。

「ありがとう茜ちゃん。おかげで殺されずに済んだわ……
それで、○○先生は……?」

「ああ、そんなのデタラメです。
水上先輩がお局集団に連れて行かれたって聞いたから、慌てて追い掛けてきたんですよぉ。
……間に合って良かったですね」

「ほんと、茜ちゃんの機転の早さには感心するわ。
改めてありがとうね。
……でも、こんなことしてあなた大丈夫なの……?
あの人たちに目を付けられないようにしないと……」

「うふふっ、わたしは平気ですよぉ。
逃げるのは昔から得意ですから……
……あっ! いけなぁーい。
患者さんの包帯を取り替えていたんだっけ……
それじゃあ失礼します。水上先輩……」

まるで小動物みたいな動きで、彼女は廊下を走って行った。

しょうがないわね……
院内は走るなって指導されたでしょ。
でも、ありがとう茜ちゃん。

彼女の名前は、榊原茜。
私よりふたつ年下の19才と聞いている。
ちょっと子供っぽい仕草をすることもあるけど、明るくて天真爛漫な性格から誰からも好かれているみたい。
私がこの病院にきて最初に知り合ったのも彼女だった。
この病院での勤務日数は茜ちゃんの方が上なのに、ナース経験だけで私のことを先輩と呼んでくれている。
可愛い後輩と言っていいのかな。
今度休みが合えば、ケーキでもごちそうしようかな……?

「ああそうだ! 水上先輩。
連絡事項を報告するの、忘れていましたぁ!」

走り去ったはずの彼女が、廊下の端から顔だけ突き出している。

「なぁに? 茜ちゃん?」

「松山先生が水上先輩にって……
突然急な仕事が入ったので、明日の面接を2週間ほど先送りします。
あしからず……とのことです。
……確かに伝えましたからね。では、今度こそ失礼しまぁーす」

「あっ、茜ちゃん?! ちょっと……!」

返事を返そうとした時には、彼女の姿は風のように消えていた。

でも、いったいどういうこと?
あの男の方から持ち出しておいて、突然延期だなんて……?
そんなの勝手すぎる……!

「これじゃ私。蛇の生殺しみたいじゃない。……もう!」

それと……茜ちゃん、声が大きすぎるよ。
あんな大声で松山先生なんて言うから……ほらぁ。
ロッカールームからバタバタって足音が……

さあ、長居は無用ということで、私も消えちゃおうっと……



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哀しみの帰路























(五十)


八月 二十三日 土曜日 午後十一時  吉竹 舞衣
   


「ねぇーっ、今晩はかえさないわよぉーっ……ひっく……」

男に肩を抱かれるようにして、足元をふらつかせた女性が私の横を通り過ぎていく。

鼻につく香水とお酒の匂い。
昨日までの私だったら、嫌悪感から眉をひそめていたかもしれない。

「でもさっきの人……なんだか嬉しそう。
きっとあの男の人と……愛のあるセックスをするんでしょうね」

私は、誰に遠慮するでもなく大胆なことをつぶやきながら、駅前の歩道を歩いていた。
午後11時を過ぎて、週末の繁華街は昼間とは光景が一変している。

居酒屋、スナック、小料理屋……
そして、ちょっといかがわしい看板を掲げたお店。
出入りする人も歩いている人も、大げさに例えると人種が違う。

わずか数分の間に、私は知らない人から何度も声を掛けられた。
そのたびに無言を貫き無視を決め込んで歩いていた。

……ううん、半分間違っている。
相手の声が遠くでささやいているようで、よく聞き取れなかった……これが本当の理由。

「……なんかうっとおしいな……近道しようかな……?」

私は、点滅が始まった横断歩道を迷うことなく渡りきると、黒い森のように見える公園の中へと入って行った。
そして、点々と灯っている照明を頼りに、人気のなくなった園内を脇を締めるようにして歩いた。

さすがにここまで来ると、喧騒の世界からは解放してくれる。
その代わり不気味な静寂が私を取り巻き始めている。

……あら? 向こうから誰かが近づいてくる。
……怖いな……
やっぱり近道なんてしなければ良かったかな。

…… ……
……? ……?! 
……なーんだ。あなただったのね……

……あなた、迎えに来てくれてたの……?
今日は帰って有里の傍にいてあげてと言ったのに……

ふふっ……でも……ありがとう。
私のことが心配だったんだね。

舞衣なら大丈夫よ……安心して……
……って、言いたいところだけど……今の私、あなたには嘘をつけないみたい。

だから、お願いしてもいいかしら。家まで送ってくれる? って……



「……もうすぐ出口ね」

……そうだ。あなたに面白い物を見せてあげる。
これ、なにかわかる?

…… ……

……あなた、本当に優しいのね。
知っているのに答えないなんて……

……でも、それって遠慮しすぎ。
私はあなたに見てもらいたいんだから……ねっ、知っているでしょ?

ふふっ……これはねぇ。バイブって言うの。
どう、グロテスクでしょ。
この道具ね、女の人を感じさせて鳴かせることができるのよ。
そう、簡単に言うと疑似セックス……

……それね、ついさっきまで舞衣の大切な処に入っていたの……
私のヴァージンはこんな道具に奪われたの……

さあ、もっと近くで見ても構わないわよ。
あなたなら構わないわ。

……ほら、汚れているでしょ?
いやらしい液に混じって赤いのも見えるでしょ?

本当はきれいに洗いたかったのに副島が許してくれなかった。
そのまま持って帰れって……
そして、今晩は汚れたままのバイブで自分を慰めろって……
そう命令されたわ。

それに、これも渡されたの。

なんの薬かって……?

……ピルって言うお薬。
これを毎日服用すれば、どんなにセックスして膣(なか)に出されても妊娠しない魔法の薬。
副島はこれから毎朝、この薬を飲むようにって……
そうすればいつでも男の相手が出来るからって、そう笑いながら言ってた。

これってどう思う?

ただ、私の心をいたぶりたいだけなのか……?
それとも、早く有里のレベルに追い付き男を満足させろって……どっちかな……?

……出来れば後者であって欲しいな。
そのために私はこの身体を差し出したのだから……

あらっ、あなたと話しているうちに私の家が見えてきたわ。
……ここで、もういいわよ。
後はひとりで大丈夫だから……

今晩は気を使ってくれて、ごめんなさい。

帰ったら、有里によろしくって言っておいてね。
ただし今夜のことは内緒にね……

じゃあ、おやすみなさい。



私は合い鍵を使って玄関を開けると1階の電気を点けた。

父はいない。
……多分、今晩も愛人のマンションだろう。

母もいない。
……多分、寝室でひとりテレビでも見ているのだろう。

私は軽く溜息を吐くとバスルームへ向かった。

一瞬、バッグの中身をお湯で清めようかと考えたがやめた。

今は汚れた身体を一時的にでもリフレッシュしたい。
そして、清らかな身体で男の命令に従うつもりだ。

まだ私にも、ほんの少しの意地があったみたい。
……これならまだ頑張れるかもしれない。

手早く裸になるとバスルームの扉をひらいた。
そして、熱いシャワーを浴びながらつぶやいた。

「有里、もう少しだけ待っていてね。
舞衣も今日、女になったから……
もう、あなただけに辛い思いはさせない。
だから……
うっ、ぅぅぅぅっ……うぅぅぅぅぅぅっ……」

ごめん、有里……
どうしたんだろう。悲しくなってきちゃった。
ちょっと泣かないとおさまりそうもないから、話はまた後でね……



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舞衣です 『少女涙の羞恥生活』 公開日のお知らせです♪♪

読者の皆様、ご機嫌いかがですか?

『少女涙の羞恥生活』に出演させてもらっています、吉竹舞衣です。

前回も前々回も……え~っと? え~っと? え~っと?
舞衣って何回続けて、こんな恥ずかしい挨拶させられているのかな?

こんなの他の人たちには悪いけど……

不公平です! 理不尽です! アンフェアです!!

それに、今日の舞衣は、前回のお話で大切な大切なヴァージン失くして……

今もあそこが痛いんです!
膣(なか)がヒリヒリ痛むんです!
心だってヒリヒリです!
お家に帰って、ベッドを涙で濡らしていたいんです!

もう、哀しいんです! 辛いんです! 恥ずかしいんです!

皆さんの前だけど鳴かせて……いえ違った……本気で泣かせていただきます!

ううっぅぅぅぅっ……ううっぅぅぅぅっ……ううっぅぅぅぅっ……

……うううぅぅって、サイレンみたいに泣いて……
舞衣は、さよならです。バイバイです。もうごきげんようです。

タタタタタターッ!

……ということで、今日の舞衣は、舞台の袖から、『少女涙の羞恥生活』 更新のお知らせです。
え~、今回は、第50、51話を公開します。

第50話 10月15日 火曜日
第51話 10月17日 木曜日

時刻は、午後8時を予定しています。

出演は、第50話を私、舞衣が担当致します。

そして、第51話を水上千里……? 
……?!
えっ?! えええーっ?! 千里お姉さん?!

……って、それなのに、呼び出されたのって舞衣だけ……ですか?

あっ! どうして?!
千里お姉さん、観客席から缶ビール片手に手を振ってる!!

ずるいです。舞衣もジュース片手にお客様になりたいです。

……まあ、そういうことで、あとは皆様で勝手に盛り上げてくださいね。
舞衣は、ここから皆様のストリップでも裸踊りでも、指の隙間からしっかり覗いちゃいますから。

さあ、ミュ~ジック すたぁ~と!!


追伸…追伸!

実は私、すご~く気になることが……

あの~、舞衣の知らないうちに、カテゴリに新しい小説? が準備されているみたいなんですけど……

「見果てぬ夢」? ……なにそれ?

舞衣……なにも聞いていませんよぉ!

まさか……まさかまさかまさか?!

私たちのお話……打ち切りってこと……ないですよねぇ?!
さよならさよなら……ってこと……ないですよねぇ?!

教えてぇ! とっきーさっきーさぁ~ん!!

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プレゼントはバイブ























(四十九)


八月 二十三日 土曜日 午後十時三十分  吉竹 舞衣
  


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

ソファーの上で両足を前に投げ出したまま顔を伏せていた。
時間が経過するにつれ、白くぼやけていた心が澄んだ空気のようにクリアーになっていく。

舞衣はあそこに自分でバイブを入れて、副島にスイッチを入れられて……
怖くて痛かったのに膣の中でそれが暴れて……
その後は……ダメ! 思い出してはいけないみたい。

「豪快なイキっぷりでしたねぇ。
聞かされたこっちの方が、恥ずかしくなってきましたよ。
まあ、これで舞衣さんも大人の女性の仲間入りが出来たわけですし、メデタシメデタシってとこでしょうか」

副島はボックスティッシュを取り出すと、透明な液で汚れた指を拭い始めた。
まるで私に見せつけるかのようにして……

「ところで舞衣さん。バイブの虜になるのは構いませんが、行為が終わってもおま○こに挿れたままってのはいただけませんねぇ。
物事には後片付けも大事ですよ。
ご使用後は、あそこからきちんと抜き取りきれいに水洗い……
ははははっ。ただし、エッチな液で洗うってのはなしですよ……ふふふふっ、はははははっ……」

どうやらこの人、バイブに付着しているヴァージンの証を見たいらしい。
そうでなかったら、玩具のように扱った女の後処理まで気にする必要ないもの。

……根っからのサディストみたいね。

私は慎重にバイブの取っ手を掴むと、ゆっくりと抜いた。

「……んんっ、んんんくっぅぅっ……!」

ぬちゃって音が耳をいじめて、バイブを引き抜くだけなのにゾクリと妖しい電気がはしっちゃう。
私は、つい下腹部に目を落としてしまった。

……涙がまた流れ落ちた。
……見るんじゃなかった……

「ほほーぅっ、バイブがびしょぬ濡れですねぇ。
テカテカと光っていますよぉ。
それに、所々にこびりついている赤いものって……クックックックッ……
それって、あのときの鮮血ですよねぇ。
ほらぁ、舞衣さんもご覧になってはいかがですかぁ。
ご自分の記念すべき瞬間を共にした相棒ですよぉ」

「お願いします。こっちを見ないでください……恥ずかしい……」

取り出したものの、どうしていいのかわからなくて、私はバイブを握り締めていた。
できることなら、さっさと捨ててしまいたい。
でも、副島はそれを許さないだろう。
そんな行為にでれば、きっとなにか因縁をつけてくる。

「よろしければそのバイブ、舞衣さんにプレゼントしますよ。
随分と愛おしそうにしていらっしゃいますから、是非ともご自宅でオナニーなどに活用してくださいませ」

「いえ、遠慮します。
私……こんなモノ要りませんっ!」

「そう、仰らずに……
ああ、そうだ。こうしましょう。
舞衣さんは、次の行為までにそのバイブで、おま○こを馴らしておいてください。
もう処女じゃないんですから、いつまでも痛がってもらっては困りますからねぇ。
これは命令です。
一日一回、そのバイブでオナニーをすること……いいですね!」

副島はそう言うと、スーツの乱れを直した。
もう帰る気なのかもしれない。

「そんな……許してください。
……私、それが怖いんです。
気持ちの整理がつくまで……もう少し待ってください。お願いします」

「いいえ、決めました。
なんなら、有里さんにプレゼントしてもいいんですよ。
ただし舞衣さん。あなたが直接手渡しでね……
まあ、それも無理と言うなら、私が有里に渡さないといけなくなりますが……」

「……有里」

副島がニヤ付いている。
私の答えはひとつしか残っていない。

「……わかりました。言うとおりにします。
だから、有里には……」

そう、私がこのバイブを使って毎日オナニーをさせられるってこと……
でも、有里にそんなことさせるわけにはいかない。

「ええ、いいでしょう。
その代わり、次に会うときまでにしっかりと宿題をこなしておいてくださいね……ははははっ……」

私はバイブを強く握り締めた。
いっそのこと、こんなモノ壊れてしまえばいいのに……

そうすれば、恥ずかしい宿題も勘弁してもらえるかな。

副島が去った後もずっと立ちつくしていた。
つまらない期待を抱きながら……



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バイブで絶頂 その2






















(四十八)


八月 二十三日 土曜日 午後十時  吉竹 舞衣
   


「わくわくしますねぇ。ゾクゾクしますねぇ。
女の子が苦しみ耐え忍ぶ姿は、最高のショータイムですからねぇ。
さあ、もっといい声で鳴いてください」

女性を虐めて嬉しいなんて、ほんと最低な男。
死んでも付き合いたくないタイプ。
正義感の強い有里だったら、速攻で必殺パンチが飛び出しているかもしれない。

私は、おぞましい苦痛から逃れようと左右に頭を振った。
でも、心はこの苦痛から現実逃避しようとしている。

「まだ辛いですかぁ?
もうそろそろ、おま○こが熱くなってきませんかぁ?
刺激が足りないなら、いくらでも協力しますよぉ……ほらぁ」

ヴイィンッ、ヴイィンッ、ヴイィンッ、ヴイィンッ……

「くっぅぅぅぅぅぅぅっ、とめてっ、バイブをとめてっ……はぅぅ、う、動きが……速く……なってるぅッ……?!」

緩慢だったモーターの音が鋭くて早くなって、それがお腹の中から響いてる。
それと呼応するように、膣の中でバイブが激しく暴れてる。

さっきよりも強くくねって……強く振動して……
デリケートな壁を揺らして……それが奥まで伝わって……
そうしたら、ジワーッと熱いものが湧いてきちゃう。

感じてる……?!
こんな情けないことをされて、私、感じてるの……?!

「おやぁ、気がついたみたいですねぇ。
先程から、舞衣さんの内腿がヒクヒクと痙攣していますよ。
もっと快感が欲しいってねぇ」

「……う、うそ……です。はぁっ、私……き、キモチよくなんて……んっぅぅぅっ」

でも、嘘をついたのは私の方……
あそこが切ないくらいに熱くなって、意識していないと甘い声が漏れ出てしまう。

「もっともっと、気持ちよくなりましょうねぇ。
さあ、本当のセックスみたいに抜き差ししてあげましょうねぇ」

「ああぁんっ、いッ、イヤぁぁぁっ! ヤメテェッ、さ、さわらないでぇッ! バイブさわらないで! ……はぁっんッ、イイ……」

必死で声をつないだのに……
バイブに触れないでって、お願いしたのに……

私は甘い吐息を洩らしながら快感に腰を震わせていた。
目の前で毒々しいバイブが出たり入ったりしている。

私のあそこがにゅるにゅるって恥ずかしい音を立てながら、なんなくそれを飲み込み、いやらしい液と一緒に吐き出している。

「ああぁぁっん、んんんッ……ふぅっん、い、いやぁぁぁぁんッ……わ、私……」

バイブに突かれて、快感がわーって拡がって……
バイブが引き抜かれて、切なくて焦れったい感情がすーっと拡がって……
私……バイブの快感の虜になってる……?

信じられないよ。舞衣って、さっきまで処女だったのに……
あそこの中にいるのは、男のアレじゃなくて温もりのない機械なのに……

舞衣は、本当はエッチが好きなのかもしれない。
だって、機械にあそこを玩具にされて気持ちいいんだから……

「どうですかぁ? 指で慰めるより全然気持ちいいでしょう?」

私は口を半開きにしたまま、うんうんと頷いた。
だって本当のことだから……
もうこの人の前でうそを付けないと思ったから……

「では、そろそろイッちゃってください!
私に舞衣さんが絶頂する姿を見せてください!」

「んんッむぅっ、ひっぃいいぃぃぃッ! く、クリトリスは……はぁぁぁぁぁっ、だめぇぇぇぇぇッ!」

副島は、枝分かれした青色の突起を割れ目の先端にグッと押し付けた。
細かくて激しい震動が敏感な突起をビリビリと刺激する。

ただでさえ感じやすいのに。
オナニーのときも、そーぉっと触れるのに。
こんな強いことされたら、私……舞衣……イカされちゃう……!

クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ、クチュッ、グチュッ……

「はうぅっ、き、気持ちいい……気持ちいいのぉっ、はぁぁあああっんッ……」

もっと快感が欲しいの。
もっともっと気持ちよくなりたいの。
そう思うと、両手が勝手に乳房を揉み始めた。おっぱいを刺激し始めた。
手触りのいいモチモチとした肌に指が食い込んで沈んで、ひたすらこね回してる。

胸から電気が流れて、膣からもクリトリスからも激しく電気が流れてる。

もう、なにがなんだか分からないの。
ただひとつだけ、気持ちいいってことを除いて……

私は、乳房を下から押し上げて同時に乳首をこすった。
オッパイがものすごく気持ちよくて、上半身がガタガタ震えた。

下半身も気持ちよくしたくて腰を思いっきり突き出した。

バイブが膣の奥まで突き刺さる。
振動が奥の扉を叩いてる。
枝分かれした突起が堅くなったクリトリスを押し潰して、全身の力が抜けていく。

気持ちいいよ。こんなに気持ちいいなんて……
そして頭の中が白く染まっちゃった。

「はぁああああああぁぁぁっ、いいぃぃッ、いいぃのぉっ! イクゥッ、イッちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ……!!」

あごを仰け反らして頭を振って……
両足をビクビクと痙攣させて、腰を振ってオッパイを揺らして……
そして……そして大きな声でイクッて叫んで……
私は……舞衣は……オナニーでも経験したことがなかったのに、初めて絶頂しちゃった。

ソファーにお尻がついているのに実感がないの。
軽くなった身体は宙に浮いているかのよう……

エッチって気持ちいいんだ。
性器をいじるのって、こんなに気持ちいいんだ。
このまま精神も快楽の世界に沈めた方が楽かもしれない。

……誰?
……誰、舞衣を呼んでいるのは……
……誰、遠くで首を横に振るのは……

……有里……?
……有里なの……?
……悲しい顔……してる……?!

……!
……そうよね、そうなんだよね。
……ありがとう、有里……舞衣……もう少しで……



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バイブで絶頂 その1























(四十七)


八月 二十三日 土曜日 午後九時五十分  吉竹 舞衣
  


「ひぎィィィッッッ!!……はぁッ、ああぁぁぁぁぁッッ……んんッッッッッッ!!!」

ズズッて音が頭に響いて、膣の奥に何かが当たった。
トドメのような肉を切り裂く激痛に、はしたないくらい大きな声で絶叫した。

精神が壊れるくらいに震えて、贖罪という言葉が自信なく揺れる。

「はぁ、はあ、んんんッ……はぁ、入ったの……? 
全部……入っちゃったのっ?!……」

私は肩で荒い息を繰り返しながら、恐る恐る視線を下へとずらしていく。
胸のふくらみからおへそ、さらに下腹部へと……

でも本当は見なくてもわかっている。

膣全体に拡がる異物の違和感とジンジンと火傷をしたような痛み。
それに処女を喪失したという心の傷……

そして、追い掛けるように両目が消し去りたい映像を教えてくれる。

噴き出した汗が油を塗ったように光り、だらしなく左右にひらいた太もも。
股間に突き刺さった状態で、握り手の円柱部分と枝分かれした突起部分をわずかに露出させているバイブ。
その残りの大半を口いっぱいに拡げて飲み込んでいる、恥ずかしい割れ目。

女性の身体ってすごい。
こんなおぞましい異物をお腹に飲み込んでも死なないんだから……
見て、舞衣のあそこ。
股の間からニョキッて飛び出して、まるで男の人のアレのよう。

ものすごく恥ずかしくて情けない姿なのに、なんだか滑稽。
……笑いたくなる。

「処女膜喪失、おめでとうございます。舞衣さん。
一生に一度の大切な儀式を、大人の玩具で経験された今のご気分はいかがですかぁ?」

いつの間にって感じで、ソファーの前に副島が立っている。

気が付かなかった。

私がつまらない感傷に浸っていたから……?
それとも、下腹部の異物のせいで五感が鈍っているから……?

「あ、あの……そんなことより……これ抜いてもいいですか?
お、お話なら後でしますから……これ……苦しいんです」

「なにを仰います。
せっかく、舞衣さんを天国に連れて行ってあげようと思っているんですから、もう少しバイブはそのままで……」

そう言うと副島は突然腰を屈めた。
じっと、恥ずかしい姿のまま止め置かれている私の下腹部を覗いてる?!
バイブを飲み込んだままの割れ目を、薄笑いを浮かべた顔に覗かれている!

この人、これを動かす気なんだ!

思い出したくないのに、頭の中に卑猥な踊りをするバイブが浮かんだ。
ガラスのテーブルの上を耳障りなモーター音を撒き散らしながら、身体をくねらせて振動するおぞましい無機質な生き物。

怖い、怖いよぉ……
今それが動いたら……わたし本当に死んじゃうかも……

「直ぐに処女だった自分なんて忘れてしまいますよ。
さあ、わたしの前で有里さんよりも可愛い声で鳴いてくださいね。舞衣さん……」

「イヤッ、コワイッ! ……お願いします……もう少し……待って……」

背もたれに限界まで身体を押し付けて、ささやかな抵抗をするわたしに副島はさらに微笑んだ。
そして、簡単にわたしの両手を払い除けると、股間のバイブを握り軽く揺らした。

「ヒィッ……触らないでッ……んんッッッッ、痛いッ……!」

忘れ去りたい激痛が膣に帰ってくる。
涙が……また零れた。

「おやおや、この程度で鳴かれてはこれから先耐えられるでしょうか?
本当の快楽は、こんなものではありませんよぉ」

涙でかすむ視界の先で、カチッって音が聞こえた。
その瞬間、お腹の中で無機質な生き物が暴れ出した。

ヴイィ―ンッ、ヴイィ―ンッ、ヴイィ―ンッ、ヴイィ―ンッ……

「いやぁぁぁぁッ、うッ、動いてるッ?! 
これ、お腹の中で動イテルッ……痛いッ、痛いッ……とめてぇッ、お願いとめてくださいッ、ああぁぁぁ……」

股間から突き出た取っ手がうねうねと回転し、そのたびに割れ目が醜く歪んでいく。
傷ついた表皮を感情を持たないバイブが剥ぎ取っていく。

ものすごく痛くて、ものすごく辛くて、ものすごく哀しい。

でも耐えないといけないと思う。
わたしは有里の……



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舞衣です 『少女涙の羞恥生活』 公開日のお知らせです♪♪

読者の皆様、ご機嫌いかがですか?

『少女涙の羞恥生活』に出演させてもらっています、吉竹舞衣です。

……というか、いつまで私は、ここに来て挨拶しないといけないんですか?

私、とうとう処女を失うんですよ!
それも、あんなおぞましい道具で、それも自分で処女膜を破れなんて……

こんなお話に舞衣を参加させる とっきーさっきーさんは……
鬼です! 悪魔です! 死神です! 変態さんです!!

ついでに、ずっとこの小説を読んでくださっている皆さんにも……
鬼です! 悪魔です! 死神です! 変態さんです!!

えっ? こんな暴言を吐くとこの前みたいに、お尻をペンペンされるちゃうよって……?

ふふふっ、それも想定済みなんです。

今日の私はスカートではなくて、肌にピチピチのジーンズを履いて来たんです。
それに、簡単に脱がされないように、ベルトをギュ~ッて締めて、もう1本ついでにギュ~ッて締めて、ついでに留め金具をビシッビシッって、溶接しちゃって……

どうです? 今日の舞衣は完璧なんです。
これなら、絶対に脱げないです。

えっ、お着替えするときは、どうするのって……?
えっ、おトイレ行くときには、どうするのって……?

……それは……? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?

えっ? ということは、今急にもよおしちゃったら、どうするのって……?

それは……?! ?! ?! ?! ?! ?! ?! ?! ?! ?! ?! ?!

あぁ、あのぉ、し、失礼して……よ、よろしいでしょうかぁ?
まぁ、舞衣、き、急にお腹が……

と、ということで……
こ、ここからは、「少女涙の羞恥生活」 こぉ、更新のお知らせ……です。
こ、今回は、第47、48、49話を……こ、公開しま……す。

第47話 10月7日  月曜日
第48話 10月9日  水曜日
第49話 10月11日 金曜日

じ、時刻は、午後8時を……よぉ、予定してい……ます。
お、おわかりに……なられ……ま、ましたか?

で、では、みなさん……さぁ、さようなら……

もぉ、漏れちゃうぅぅっ、道……あけて……く、くださぁーい。

舞衣、お洩らし……しちゃうぅぅぅぅっ!
おぉ、おトイレ……ど、どこぉぉぉぉっっっ?

だ、誰かぁ、は、はずしてぇぇぇぇぇ……!!
だ、誰かぁ、ぬ、脱がせてェェェェェ……!!

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処女は自分で奪うもの その2























(四十六)


八月 二十三日 土曜日 午後九時四十分  吉竹 舞衣
  


テーブルの上でゴロンと転がったのは、毒々しい青色をした無機質な物体。
形状は口では言えない。説明してはいけない。
でも、ちゃんと持つところも付いているし、下の方で短い突起が枝分かれしている。

それでも、こんな物を高級そうなキャビネットに入れてはいけないと思う。
こういうのは人目を避けるようにして、ベッドの下に潜ませるとか机の奥の方とか……

「そんな驚いた顔をしなくても……
エッチ大好きな舞衣さんなら、よーくご存知ですよねぇ。
そう、バイブですよ」

悪戯が成功した子供のように無邪気な笑みを浮かべると、道具の取っ手に設置してあるスイッチを入れた。

ウイィ―ンッ、ウイィ―ンッ、ウイィ―ンッ、ウイィ―ンッ……

動いた?! これ動いてる?!

低いモーター音を響かせながら青色の物体が卑猥な踊りを始めた。
身体をくねらせのたうちまわり、ガラスのテーブルに振動を与えながら少しずつ全身している。
まるでおぞましい生き物。

「気にいってもらえましたか、舞衣さん?
そして、このバイブであなたは処女を喪失するのですよ。
それもご自分の手によってねぇ……ふふふふっ……」

「えッ?! あっ、あのっ……それってぇっ……!!」

ダメッ! ショックが大きすぎて言葉になっていない。
テーブルの上で、グロテスクな塊が踊りながらわたしを睨んでいる。

あれが何の道具か……そんなの私だって知っている。
あれを身体のどこにいれるのか、それも知っている。

でも、いくらなんでも初めてが、あんなグロテスクな道具だなんて……
私の初体験は人間じゃなくておぞましい化け物だなんて……

「ほう、言葉が出せないくらい嬉しいですか?
……それは良かった。
ついでに、いいことを教えてあげましょう。
舞衣さんが今座っている場所は、有里さんが処女を失った場所なんですよぉ。
有里さんが処女の血を流したところです。
ね、そう思えば舞衣さんも感慨深いでしょう。
……では早速突いてもらいましょうか。ご自分で……」

副島は一旦電源を切ると、私の手のひらにそれを握らせた。
見た目以上にズシっとくる重さ。
そして、重さに比例するような恐怖が心にのしかかってくる。

有里。舞衣の初体験の相手、バイブになっちゃった。
やっぱり私は神様に罰せられるみたい……

私はソファーの背もたれに背中を密着させると、両足をひらき直した。
あそこに這わせた左手で大陰唇の扉を慎重にひらき、バイブを握り締めた右手を股の中心へと移動させる。
そして、そのまま先端を割れ目の入り口に固定。

「言っておきますが、初めてはメチャクチャ痛いですよぉ。
何といってもこんな太い物をあそこに突き刺すんですから……
おまけに濡れていないんでしょ。おま○こ……」

「……ぐッ……!」

どこまで残酷で意地悪なんだろう。
本当に最低な人……
私を怖気づかせて楽しんでいるんだ。

ちょっと悔しい。
でも、話していることは当たっている。
きっとものすごく痛いだろうし、あそこが潤っていないのも確かだし……

だから怖い。怖くて気を失いそう。
そうでなかったら発狂するかも……

「舞衣さーん。さっさと女になってくださいよぉ。
さあ、バイブをおま○この中へ……」

私は固まりそうになる右手を励ますと、ゆっくりと手前に引き寄せた。

クチッ……

「ひっ!? ひィッ……!」

バイブの先端が割れ目のヒダの隙間にめり込んだ。
我慢したかったのに、噛みしめた奥歯の間から悲鳴が漏れて肩がビクッと震えた。

「あぅっ、うぅぅぅっ!……こ、怖いッ……!」

でも入れないと……
まだ全然入っていないじゃない。

もっと右手を励まして、もっと右手に力を込める。

「あぐっ、痛いッ……んんッッッッ……」

鈍い痛みが少しづつ鋭い痛みに変わって、バイブ先端の太くなった部分が割れ目の中に完全に沈んだ。

「そろそろ、処女膜ですよぉ。
これで舞衣さんもヴァージンとお別れですねぇ」

「お願いします。少しの間、黙っていてください」

私は壊れそうになる気持ちをなだめるように、深呼吸を繰り返した。

そして、心の中で短い囁き。

さよなら。舞衣のヴァージン……
さようなら。私の女の子……

両目を閉じて大きく息を吸い込んで、呼吸を止める。
片手で心細かった右手の上から左手を添えると、両腕に覚悟を込めた。

青色のおぞましい物体が、乾いた膣を秘膜を傷つけながら割り広げていく。
どうしようもない激しい痛みが、あそこから末端の神経まで身体の中を駆け抜けていく。

「んんんッッッッッ! んッぐッッッッ……痛ィッ、痛いッ! ……裂けるぅぅぅぅぅぅッッッッ!!」

ズンッ、ズズッ……ズンッ、ズズッ……プチッ、プチ、プチ、プチッ……    

かすかに聞こえた処女膜の悲鳴……
堪えていたのに。見せたくなかったのに。涙がほおを伝った。

私は瞳の奥に浮かぶ有里に語りかけた。

女になるのって結構辛いね。
舞衣、覚悟が足りないのかな? 
痛い痛いって情けなく叫んで、涙もいっぱい流したよ。
……でもね、後少しなんだ。
もう少しで全部入るから……
そうしたら、舞衣も女になれる。有里と一緒になれる。
だから最後だけ応援して。舞衣を励まして……

閉じていた両目を見ひらき、息を大きく吸ってゆっくり吐いた。
残っている勇気を振り絞って両腕に再度力を込める。

有里、いくよッ!!



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処女は自分で奪うもの その1























(四十五)


八月 二十三日 土曜日 午後九時二十分  吉竹 舞衣
   


「大切な友人のおま○こは、いかがでしたかぁ?
随分と熱心にご覧になっておられましたが、実は自分の性器と見比べていたとか……ククククッ……
まあ、仕方ありませんねぇ。
女のあそこは股をひらかないと見えませんから……
それに引き換え、男はいいですよぉ。
なにしろ股の間にぶら下がっているんですからねぇ……ははははっ」

「ばかばかしい……」

一体、この男の頭の中はどうなっているんだろう?
口から出てくる言葉は人を傷つける残酷なものばかり……

「副島さん、次はなにを致しましょうか?」

私は、ソファーの上でさっきと同じように体育座りをした。
ただ、もう隠したりしない。
両手でひざをギュッと抱え込むこともしないし、ひざ頭同士を閉じ合わせてもいない。

「ああ、そうでした。
つい可笑しくて、舞衣さんのことを忘れかけていましたよ。
えーっと。それでは両足をひらいてもらいましょうかぁ。
おま○こが、よーく見えるようにねぇ」

私は足の裏を滑らすようにして、股関節の限界まで両足をひらいた。
遮るものを失いむき出しになった私の性器を、副島が刺すように見ている。

あの人、私を辱めようとわざとこんなポーズを指示したんだ。
でも不思議……何の感情も湧いてこない。
恥ずかしいとか……哀しいとか……
もっと何かあると思ったんだけどな……

「これが舞衣さんのおま○こですか……
身体付きも有里さんより大人びていましたが、あそこも大人って感じですねぇ。
特に、クリトリスのあたりまでしっかりと恥ずかしい毛に包まれて、正に大人の風格です。
誰かさんのおま○このように、もやもやって感じでは幼女を犯しているようで、こっちもなんだか罪悪感が残りますからねぇ」

「舞衣のあそこを褒めて頂いて、ありがとうございます。
それでは、あそこの中も見てもらえますか?」

私は副島の話を遮ると、両手の指を使って大陰唇を左右に思いっきり引っ張った。
お風呂に入って洗うときも、自分で慰めるときも、デリケートな処だからこんな乱暴なことはしない。
それでも、これでやっと写真の有里に追い付くことができる。
私の性器も辱めてもらえる。

ねえ、有里も見て。舞衣のあそこ。
そして、傷つく言葉を私に投げ掛けてよ。
私のあそこって、卑猥で汚れているでしょ。
副島は大人びてって表現したけど、有里は気にしちゃだめだよ。
単純に、セックス好きな性器ってことだから……
これでまだ処女なんだから、笑っちゃうよね。
有里、待っててね。
舞衣も、早くヴァージンを奪ってもらうからね……

「あなたは、時々私の期待を超えるような行動に出ますねぇ。
まさか自分からおま○こをひらくとは思いませんでしたよ。
実は舞衣さんは、根っからの淫乱だとか……
うーん、その割には中はきれいですね。
……使いこまれていない。
色は薄いサーモンピンク。
ただ、膣の位置がちょっと上つきですねぇ。
体位は正常位の方が理想かもしれません。
因みに有里さんのおま○こは下つきでしたから……
この前なんか、バックで突いてあげたらいい声で鳴きましたよぉ」

「お願いします。有里をこれ以上辱めないで……
その代わり舞衣の性器をもっとご覧になって、もっともっとけなしてください」

私は腰を突き出して自分の性器を晒けだした。
もうこれ以上、有里を弄ぶ言葉なんて聞きたくない。
そのためにはどうしたら……どうすれば……

「副島さん。舞衣の性器には満足してもらえましたか?
……あのぉ、お願いがあるんです。
そろそろ、セックスしてもらえないでしょうか。
舞衣、あそこが疼いて仕方ないんです。
早くあそこに副島さんのモノを……それで処女を奪って……お願いします」

あーぁ、しゃべりながら鳥肌が立ってきた。
自分からこんな言葉で媚びるなんて……私じゃないみたい。

「舞衣さん、少しはしたないですよぉ。
こういう言葉は清純なあなたには似合いません。
それとも……舞衣さんはエッチに興味津々の淫乱娘とでも……」

一瞬戸惑い大きくうなづいた。
もう後には引き返せない。

「そうですかぁ。くくくくッ……
それならこうしましょう。
舞衣さんの相手は、コレに任せるとしましょう」

そう言うと副島は、向かい合わせのソファーから立ち上がりキャビネットの引き出しを開けた。

何が入っているの?
ソファーの上にはしたない格好で座らされている私には覗くことが出来ない。
でもものすごく嫌な予感がする。

「ありましたよぉ、舞衣さんの相手が……
はい、コレです」

「……?……これって……?!」



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